岐阜県恵那市といえば、朝ドラ『半分、青い。』の舞台となった町。この町の食べ物といえば五平餅が有名ですが、実は数多くのおいしい和菓子があるんです!ただし、少し様子がおかしい。聞いたことのある名前なのに、地元の人が持ってくるものがなんだかちょっと違う・・・。それでも、おいしいものはおいしい!そんな名物を3つ、ご紹介します!
岐阜県恵那市ってどんなところ?
岐阜県恵那市は、岐阜県の南東部にある市です。観光名所としては恵那峡が有名で、朝ドラ『半分、青い。』の舞台となっているため、多くの観光客が足を運んでいます。
五平餅もおいしい!
恵那市岩村町といえば、『半分、青い。』のロケ地。『半分、青い。』といえば五平餅。
恵那市全域では昔からおやつとして食べられているそうで、この岩村町付近にも、食べ歩きができるお店がいっぱいあります。お店によって団子型やわらじ型などの形が違ったり、味も少しずつ違ったり。五平餅マップなんかもあるので、ぜひ入手してみてください!
ちなみに、「茅の宿 とみだ」など、五平餅の手づくり体験ができる場所もあったりします。
名前と実物にギャップのあるおいしい和菓子3選!
この恵那市と、隣の中津川市一帯には、おいしい和菓子屋さんがいっぱいあります。その中でも、名前と実物にギャップのある和菓子がいくつかあり、話題性にも、おいしさにも富んでいます。
【1】 からすみ
このお膳の写真の中に、「からすみ」があるのですが、どれのことかわかりますか?
答えは、一番左上。恵那の人が言う「からすみ」 は、いわゆるボラなどの卵巣を塩漬けにした珍味ではなく、ういろうを少し硬くしたようなお菓子のこと。名前の由来は、珍味から来ているようですが、姿かたちもそんなに似ていないし、謎が謎を呼びます。ちょうど桃の節句の頃に食べられるお菓子だそうで、その時期にはあちこちの和菓子屋さんやお土産屋さんで売られています。
由来は?
珍味の「からすみ」から来ているそうです。
江戸時代、珍味の「からすみ」は子宝の象徴でした。そのため、地域の人々には、この珍味の「からすみ」を桃の節句のお供えにしたいと思っていたそうです。
しかし岐阜県は海から遠い内陸部。珍味の「からすみ」は、高級でなかなか手の届かなかったそうです。そこで、せめて「からすみ」に似たものを供え、子どもの成長と健康を願おうとしたことが始まりで、 桃の節句のお供え物として珍味の「からすみ」に似せたお菓子がつくられるようになり、このお菓子を珍味と同じ「からすみ」と名付けたそうです。
お味は?
もっちりしていて甘さ控えめでとてもおいしいです。名古屋のういろうとは少し形も違って富士山のような形なのも、かわいらしい。
味も、黒砂糖、くるみ、よもぎ、ごまなど、季節によっては桜味や栗味なんかもあったりします。
【2】 カステーラ
恵那では、「カステラ」ではなく、「カステーラ」。
由来は?
カステラといえば長崎ですが、長崎のカステラは、今風にアレンジされたもの。
恵那のカステラは、江戸時代に長崎から伝わった、ポルトガル伝来のカステーラの製法を今にそのまま受け継いで作られています。カステラのもととなる、ポルトガルのポン・デ・ロというお菓子は、今はポルトガルにもほとんどなく、むしろこの恵那に残されているだけだとか。
お味は?
昔伝わったお菓子ということもあり、材料はとてもシンプルで、作り方も本当にシンプル。そのためか、ふわふわなのに、モチモチ感があり、日を置くにつれて食感が変化していくという、とてもおもしろいお菓子です。
カステーラを販売しているお店は、かめや菓子舗、松浦軒本店、松浦軒本舗の3店舗ありますが、今回は地元の人に人気の松浦軒本店のものをいただきました。