一人でいたい。ソリタリーならではの悩みも
ソリタリーは、心の中で、あるいは日記など、ものを書くことで自分自身と常に対話をしていることが少なくありません。普通の人であるならば、自分の考えを述べる時に周りの反応を過剰に気にしたりするものなのですが、ソリタリーの人というのは基本的に周りを気にしないで堂々と自分の意見を述べたりします。人が考え付かないような意見などを堂々と述べたりすることからも、作家や芸術家、研究者などにソリタリーが多いようです。
変化に対応するバランス感覚もすぐれているため、一人でいることに孤独を感じることはなく、本当の友達は自分の心の中にいると考えることができるのです。それが彼らの作品を生み出すパワーとなるのではないでしょうか。
しかし、ソリタリーならではの悩みも多いようです。特に、ソリタリーにとって、職場の仲間や友達との付き合いの中で葛藤や引け目を感じるのはつらいことかもしれません。
「あの人は誘っても来ないからと、仲間の飲み会に誘われなくなるのはちょっと寂しくて傷つく。でも仕方ないかなとも思う。友達関係を意識すると、自己矛盾がありすぎてつらくなる」(26歳・メーカー)
「干渉せず見守ってほしいと言ったら、絶対に甘えに聞こえるでしょうね。でも誰かと時間を共有しすぎる世間の付き合いが私にはとても苦痛です。仕事の付き合いで飲み会に行っても2時間が限界。早く一人になりたくてどんどん悲しくなってくるんです」(34歳・建築)
「今後自分が歳をとって、老衰なんかでどこにも行けなくなると想像するのは怖い。孤独死かなといつも考える。そうなる前に安楽死したいと思ったり、ネガティブなことをずっと考えてしまうこともある」(37歳・ライター)
「『ぼっち』とか『閉じてる』とか言われてるのは耳に入ってくるけど、その通りだからまぁいいかと思う反面、何だか分かり合えないなという虚しさも感じる。同じソリタリーと共感し合いたいと思うこともある」(30歳・プログラマー)
ソリタリーは一人でいたいという意識と裏腹に、心の奥では他人との交流を求めている自分に葛藤を感じたり、逆に他人との深いつながりが持てない自分に引け目を感じてしまうこともあるようです。
集団に属さないというだけで、無性に生きづらさを感じるのも、ソリタリーであるゆえの悩みだと言えるでしょう。
ソリタリーが対人関係で起こしやすい問題として、ソリタリーの感情表現不足があげられます。精神医学のジョン・オールドハム教授は“The New Personality Self-Portrait”という著書でソリタリーの特徴をまとめ、ソリタリーの”リハビリ”プランとして、他人の感情をよく読み取ることを心掛けよ、とアドバイスしています。
オールドハム教授はまた、ソリタリーに向いている仕事としては、クリエイティブ職、エンジニア職があるとした上で、ソリタリーに他人ありきの仕事は避けるべし!とアドバイスを送ります。
ソリタリーは会社で働いていても、同僚との長話や電話に興じることなく、忠実かつ真面目に仕事をこなすため、それなりに成功を収めることができます。ただ、それが管理職など他人をマネージメントする仕事になると、苦手意識が伴います。自己完結型のソリタリーにとって、他人を動かす、結果が他人ありきという状態は、ひどく耐えがたいものがあるのです。ソリタリーだとしても、それを理由にキャリアを諦めないでほしい。ソリタリーであっても、別の性質が掛け合わさっていることもあるから、そちらの長所に注目して、可能性を見出してほしい、とオールドハム教授は言います。
ソリタリーに向いているキャリア
- セルフスターターが求められる職場
- フリーランス
- 検査・品質管理
- メディア運営・インフルエンサーマーケット
- アドバイザー
セルフスターターとは、企画から営業、事務仕事まで、1人で何でも担当できる人のことです。普通は難しい仕事のため求人票にははっきりと書けませんが、事業が始まりたての職場のことが多いです。そんな風にまだ方向性が決まってない中で、自由に結果を出していいと裁量を任される職場の場合、ソリタリーは水を得た魚のように働けることがあります。
旅行や自由時間の過ごし方の例でもあげた通り、ソリタリーは常に自分で考えて実行できます。自分でできることは自分でやりたい気質でもあり、結果を出せばある程度自由でも良いと言われれば、天職だと思えるでしょう。ソリタリーは傷つきやすいHSPと違い、電話応対等も平気です。段取りもできるので、目標に対して着実に行動でき、営業職もこなします。
ソリタリーにとってもちろん一番向いているのが、高いスキルを軸に会社に属せず働くフリーランスです。上司もいないため口出しされることもないため向いていますが、一瞬で食べていけなくなる厳しい世界です。団体行動ができないから…と、自分の特性をネガティブに捉えて諦めることはありません。長所と得意なことがとことん活かせる仕事も十分に存在するのです。
また、ソリタリーの人の独特なセンスや目の付け所の特異性には定評があります。服装についても人と違うので注目されやすく、YouTuberやインスタグラマーなど、インフルエンサーマーケットで成功しうるのです。しかし、より多くの人と繋がることで有名になって収益を得ることが求められるSNSの世界は、友達が要らない群れたがらないソリタリーにとって辛い環境かもしれません。常にもっとこうしたほうが収益が増えるとアドバイスされることも、ストレスに感じます。
良いパートナを見つけて分業することで、運営に成功することが可能になるでしょう。黙々と継続的に個人ブログを運営し意見を発信することや、クリエーションを公開する作業を根気よく続けることは得意なので、いろいろなやり方を試す価値があります。
多様性の時代を生きるソリタリーは、一人でいるのが何より自由で幸せ
友達と一緒にいるよりも、一人で行動するの好きなソリタリー。ソリタリーは協調性がない!単独行動しかできないから悪い!というものでは決してありません。人付き合いで消耗しすぎてしまうなら、ひょっとするとあなたもソリタリーかもしれません。
自分をソリタリーだと認め、ソリタリーが楽しく生きることにシフトするのが大切です。また、ソリタリーはその長所をうまく活かしながら社会や人と関わっていくことが大切です。
多様な性質を受け入れる世の中になりつつある中で「あの人は人嫌いみたい」と誤解されて、様々な人との出会いをなくすことは、様々なチャンスを逃すことになり、もったいないことです。あなたの才能を生かすのには、多少のバックアップやチャンスが必要なのですから!
変わり者だなと思いつつも声をかけてくれる人には、精一杯誠実な対応を心がけましょう。自分の苦手な分野を知らせて、理解してもらい、助け合いながら生きることは、ソリタリーといえども必要なことなのです。
提供・Plus Quality
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