“長く着られない”というイメージは間違い
アシンメトリーのデザインを着こなすのは難しい? (※画像はイメージです)
次に、デザイン的にすぐ廃(すた)れて、長く着られないと思われているのではないかということ。
とにかく定番ではないので、流行遅れになりそうだと考えている人が多いのではないでしょうか。
特にここ数年、「定番」という言葉が女性誌を多く飾り、それがすべてのようなイメージが定着したように感じます。「定番」なら長く着られる、「定番」なら安心。その「定番」が持つ安心感がアシンメトリーにはないと、多くの人が考えたのでしょう。
しかし実際は定番ほど、流行の影響を大きく受けるため、毎年新しいものを買うように雑誌媒体で示唆されています。一方、優れたデザイナーが作ったデザイン性の高いアイテムほど、流行の影響は受けにくく、デザイン的に廃れることがないため、長年にわたって反復して着用することが可能です。
アウトレットで買ったバレンシアガのセーター
さて、学生時代にブラウスを作って以来、私もアシンメトリーのデザインのものは大好きで、今でも好んでよく着ています。
このセーターは、バレンシアガのアーティスティック・ディレクターがデムナ・ヴァザリアに交代して数シーズンたったころ、どんなものなのか体験してみたくて、アウトレットで買ったもの。
ラックにかかっている姿を見ると、着たときにどんな感じになるのか想像できないものが多いデムナのバレンシアガですが、これがなかなかどうして、5年たった今も、よく着る1枚なのです。