栃木県北部に位置する奥日光の湯西川は、豊かな自然があふれ、秘境の地として知られています。ここには歴史的にも有名な平家の落人が身を潜めていました。その平家の暮らしを再現した「平家の里」では、冬になるとミニかまくらが登場し、幻想的なライトアップを楽しめます。平家の里の魅力と、イチオシグルメもご紹介します。
関東最後の秘境、奥日光に再現された「平家の里」
日光市街地から車で北西に走ること1時間。福島と栃木の県境に位置する奥日光の湯西川には、渓谷やダム、温泉などがあり、豊かな自然の中のんびり観光を楽しめます。
関東最後の秘境とも言われているこの湯西川には、今回ご紹介する「平家の里」があります。
平家といえば、「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」から始まる『平家物語』に登場する、平清盛が歴史的にも有名な人物です。貿易や芸術などを広めるために力を注ぎ、平家を繁栄へと導きましたが、64歳でその生涯に幕を閉じました。
そしてその4年後、平家一族は壇ノ浦の戦いに敗れ、世間を追われることとなったのです。平家の落人達は、この湯西川の地を安住の地として選び、ひっそりと暮らしました。その暮らしを再現し、当時の様子から歴史を学べるようにした施設です。
歴史と情緒あふれる里内の施設
門をくぐり受付で入場料を支払って奥へ進んでいくと、平安時代にタイムトリップしたかのような茅葺屋根の建物が並びます。
「調度営みどころ」には、当時の工芸品である木杓子や、それを作る道具などが展示されています。
3つの館からなる「床(ゆか)しどころ」には、凛々しい顔つきの平清盛像や平敦盛像が並びます。
平安絵巻や鎧、鞍、弓など武具も展示されていますよ。
先へ進むと湯西川地方の伝統芸能や民話などの語り場、伝統文化伝習館の「種々(くさぐさ)伝えどころ」があります。イベントが行われる際にはステージとなり、さまざまな催し物が行われます。