ますますファンになるかも……。
務スーパーのイメージって、何ですか?
大量で激安。見たことのない海外輸入品。「業務スーパー」に対してそんなイメージを持っている人はまだまだ多いかもしれません。
そのような少々バイアスのかかった状況をふまえつつも、なるべく冷静に評判を見ていくと、多数の熱狂的なファンがいる一方で、「絶対行きたくない」「グルメ派には無縁」という“アンチ派”も存在していることは否定できません。
業務スーパーの“真の魅力”を考えてみた
ここで私ごときが、ファンとアンチのどちらが正しいかなど決めるつもりはありませんし、偉そうに評論するつもりもありません。
もっと冷静に、業務スーパーが企業(株式会社 神戸物産)としても顕著な成長を見せている(※)ことをふまえ、固定観念や偏見は捨てて、お店について考えてみたくなりました。
そこで今回は、“公平な目線”を持ちながら、スーパーマーケット専門家として、業スーを考察・分析。否定する人、潜在的な魅力に気がついていない方に向けて、真の魅力について整理してみようと思います。
※神戸物産の2021年10月期の連結業績 売上高で前期比6.2%増の3620億6400万円、営業利益で同14.5%増の273億1100万円と過去最高業績を連続更新している。
①激安ではなく、“ベストプライス”を追求している
しょうゆ、みりん、料理酒…。日常生活に欠かせない調味料の価格には脱帽してしまう
まず特筆したいのは、業務スーパーが追求しているのは、単なる「激安路線」ではないということ。徹底的なローコストオペレーション、自社グループでの商品開発、魅力的な輸入品調達を実現することで商品に優位性を持たせていることは間違いありませんが、安い商品だけが重視されているわけでもありません。
店内を広く見まわしてみると、すべてが激安ではないことに気がつくでしょう。例えば、「イベリコ豚のサラミ」。デパートなどの専門店では数千円しそうな嗜好品ですが、業務スーパーでは537円(税込)。
イベリコ豚のサラミを食べると、同類商品の価格を疑いたくなる
同類商品が本当に2000円以上の価値があるか、冷静に見つめなおすきっかけになるでしょう。商品ターゲットを狭めず、ターゲットは広く保ちながら、本質をとらえたベストプライスを提案してくれていることこそが、実績につながっているのだと考察できます。