「ご縁がありましたら」の正しい使い方や注意点
「ご縁がありましたら」の言葉には、様々な使い方がある事をご紹介しました。
意外な使い方もあったのではないでしょうか?
ところで、この「ご縁がありましたら」は使い方を間違えると大変失礼な印象になってしまいます。
仕事で採用やコンペの担当になった場合に多く使用する言葉なので、失礼にあたらない使い方をマスターしておきましょう。
ここからは「ご縁がありましたら」の正しい使い方や、使う際の注意点について解説していきます。
「残念ながら」を冒頭につけて誤解が起きないようにする
採用担当者として「ご縁がありましたら」を使用する場合の注意点について、説明していきましょう。
「またのご縁がありましたら幸いです」だけでは、不合格だと伝わりにくくなります。
勘違いや誤解がおきないように、「残念ながら、今回は不採用とさせていただきます」と最初に伝えておきましょう。
不採用という言葉を使いにくい場合でも、「今回はご縁がございませんでしたが」の前置きをつけることが大切です。
本音と建前を使い分けたいところですが、あまりにも遠回しな言い方だと伝わりにくくなります。
きちんとメッセージが伝わるように、気をつけて使いましょう。
今後も関係を続けていきたい相手に使う場合
コンペなどで今回の提案は残念ながら不採用となってしまったが、次回も提案して欲しい相手に使う場合にも注意が必要です。
「次回も提案をお願いします」という意味を込める場合ですね。
そんな時には、以下のように伝えるのが良いでしょう。
「残念ながら今回のご提案は不採用とさせていただきますが、ご縁がありましたら次の機会にも御社のご提案を期待しています」
このように伝えれば次回への期待も伝わるうえに、悪い印象も持たれないのではないでしょうか?
ぜひ今回で終わりにせずに今後も提案して欲しい、という気持ちが伝わりますよね。
ただし、次の提案も不採用になってしまった場合には、失礼に当たります。
次回に相手の提案を採用する可能性が本当にあるかを、よく考えてから使うべきです。
今後も関係を続けたい相手に対しては、「ぜひ今後ともよろしくお願いします」というメッセージの方が誤解を生まないでしょう。
次につなげたい時にはこう使おう
今後積極的に取引を行っていきたい相手から提案があったが、今回はスケジュールの都合でどうしても無理という場合があります。
今回はどうしても無理だが次回になんとしてもつなげたい、という場合にも「ご縁がありましたら」が使えるのです。
積極性をアピールしたい時には、「ご縁がありましたら、ぜひ今後ともよろしくお願いします」と伝えましょう。
この言い方なら丁寧なので、今回はやむなく断るとしても好印象を与えられます。
前向きな姿勢を見せられるので、次のチャンスにもつながっていきそうです。
使う相手を間違えない
当たり前ですが、今後も継続して業務が続く相手には使いません。
普段から深い付き合いがある相手にも、もちろん使ってはいけないので注意しましょう。
ビジネスマナーとして常識です。
うっかり使ってしまうと失礼に当たり、取引自体が終了になってしまう恐れもあります。
メールなどで、誤って書いてしまうと命取りになってしまうこともありますよ。
多忙でもメールの文章はきちんと読み返して、送信前の確認を怠らないようにしましょう。
逆に、今回限りでご縁が切れてしまう相手に使用するのも厳禁です。
これも失礼な印象になり、会社の社会的なイメージを大幅にダウンさせてしまう原因になるでしょう。
いくら今回でいったんお付き合いが途絶える相手だとしても、気を付けておきたい部分です。
あなた1人が気をつけるのではなく、部下や会社全体にも周知しておきましょう。
「ご縁がありましたら」の類義語とは
「ご縁がありましたら」の使い方について解説しました。
しかし、「ご縁がありましたら」だと堅苦しく感じる場合もあるかもしれません。
「ご縁がありましたら」が使いにくい時には、類義語を使うのがおすすめです。
ここでは、どんな類義語があるのかを詳しく解説していきます。
「機会がありましたら」
「ご縁がありましたら」だと少しおおげさに感じる場合には、「機会がありましたら」を使うのがおすすめです。
「今度ご一緒する機会がありましたらよろしくお願いします」のように使えます。
似たような言い方で、「機会があれば」もあります。
少しくだけた言い方なので、職場の同僚や友人に対して使うのに向いています。
「機会があったなら」という言い方もありますね。
こちらは仮定を含む言い方なので、実現の可能性が低い時にも使えます。
今回は断ってしまったが、次回に似たような機会がありそうな場合に使うと良いでしょう。
「また何かございましたら」
「また何かございましたら」という言い方も丁寧で使いやすいですね。
今回は断ってしまったが、次回はお応えしたいという場合に使うのがおすすめです。
少しくだけた言い方にしたい場合は「また何かありましたら」でも大丈夫。
逆に少し丁寧さをプラスしたい時には、「何かの折には」という言い方もおすすめです。
「折」というのは「機会」と同じ意味合いになります。
かしこまった言い方になるので、目上の方に伝えたい時の言い方としても最適です。
またのチャンスがありましたら
「ご縁」だとちょっと重たく感じそうな時には、「チャンス」と言い換えるのもおすすめです。
「またチャンスがありましたらよろしくお願いいたします」というように使います。
こちらからお断りする時に使うのではなくて、事業を提案したい場合やコンペなどに挑戦する立場の時に使うのに向いています。
こちらの前向きな姿勢を表すのに、ぴったりな表現です。
相手が今回断ったことに対して申し訳ない、と思っている場合の返事に使うといいですね。
「断られたことを気にせずに、また挑戦します」という気持ちを表現できる言い方になります。