3.犬が人以外のモノを噛むときの気持ちとは?
犬が噛む=ネガティブなことと捉えられがちですが、そもそも犬は噛む動物です。
子犬同士で噛みつきあって遊んだり、母親が子犬への愛情表現でやさしく噛んだり、遊びや甘えで噛んだり。犬からすると噛むことはポジティブな行為でもあることを覚えておくと良いでしょう。
その上で、少し注意が必要なケースについて以下で解説します。
ケース1.しっぽを噛む場合
自分のしっぽをくるくると追いかける行為は、成長過程で多くの犬が見せる行動です。お尻の方に何かヒラヒラするものがあるけれど、なにか確認しようと近づくとそのヒラヒラは逃げていく…。そうなると追いかけて噛みつかずにはいられないのが犬、特に子犬の性。が、通常、何度も繰り返しているうちに、そのような「しっぽ追いかけ行動」はしなくなります。
注意が必要なのは、子犬の一時期ではなく、1歳になってからもそのような行動をつづけていた場合。その場合ストレスが原因の場合がほとんどだからです。
追いかける程度の軽度なケースなら、散歩で運動量を増やしたり、コミュニケーションを密にしたりすることで、ストレスを発散させれば、改善に向かいます。が、しっぽをむしってしまうほど重度のケースは、人間でいう強迫観念症のような状態に陥っている可能性があります。しっぽを追いかけまわす、毛をむしるだけでなく、グルグルとその場を回る、前足をひたすら舐めるも同様で、これらを常同行動(一定のリズムで同じことを続ける行動)と言います。
異変を感じた場合には、早めに行動治療の専門医に連れて行きましょう。
ケース2.自分の手を噛む場合
指先や指の間、爪などに炎症が起きている可能性があります。目の届きづらい場所なので、犬が自分の手を噛んでいたら気にするようにしてあげてください。
ケース3.ビニールを噛む場合
おもちゃがわりにしていると考えられますが、ビニールは消化されないので、食べてしまうと腸に詰まる原因となります。そもそも愛犬が届く位置にビニールを置かない、万が一噛んでいたら、他のおもちゃで気を引くなどして、無理やりでない形で回収する必要があります。
4.まとめ
犬が噛む理由、対処法、注意点について解説してきました。犬が噛む行為をする際には、ポジティブな理由にしろ、ネガティブな理由にしろ、必ず理由があります。その理由を考えることなく、無理やりいうことを聞かせるなど、間違えたしつけをすることは愛犬に恐怖、ストレスを与えるのでNGです。
犬の本能や気持ちを理解した上で、人を噛む体験をさせない!など、論理的なトレーニングを上手に活用することで、愛犬との暮らしを笑顔溢れる楽しいものになるでしょう。
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