島根県へ引っ越しや転勤、移住を考えている人は必見!島根県の魅力や基本情報、おすすめの市町村などを紹介しています。島根と言えば縁結びで知られる出雲大社。結婚だけでなく新しい暮らしの縁も結んでくれるかもしれません。移住支援情報や就業支援情報についても解説します。島根県に興味を持っている方、移住しようと考えている方は参考にしてください。

島根県ってどんなところ?

人口 665,200人 (推計人口、2021年2月1日)

島根県は神々の時代からの歴史と美しい自然に恵まれた土地です。島根県の基本情報をまとめました。

島根県の特徴や歴史

島根県は日本の中国地方(山陰地方)に位置しています。離島の隠岐島、竹島なども含まれます。東西の距離(安来市〜津和野町間)は約230kmに及び、東は鳥取県に接して近畿・京阪神地方へ、西は山口県をはさんで九州地方に、南は中国山地を間にして広島県に接し、北は日本海に面しています。

長く伸びる美しい海岸線、広大な山野は自然景観に富み、きれいな空気と青い海、そして緑に囲まれた美しい環境をつくっています。県庁所在地は松江市。

かつては出雲国、石見国、隠岐国と呼ばれていました。現在でもそれぞれ出雲地方・石見地方・隠岐地方の3つの地域に区分されることがあります。全国では鳥取県の次に人口が少ない県です。 島根県の歴史は古く、日本最古の歴史書といわれる古事記には出雲が舞台となる記述があります。

実際に荒神谷遺跡、加茂岩倉遺跡などから銅鐸、青銅器などが多く発見され、古代から人々が暮らしていたことがわかります。

離島である隠岐は流刑の地として、鎌倉時代から後鳥羽上皇、後醍醐天皇をはじめ多くの貴人が流されてきました。そのため京文化が伝播した隠岐に独自の文化が生まれました。

また戦国時代に開発された石見銀山は、江戸時代には幕府直轄領となっています。現在は世界遺産に登録され広く知られるようになりました。

島根県の交通事情

出雲縁結び空港、萩・石見空港、米子鬼太郎空港、隠岐世界ジオパーク空港が開設され、札幌、仙台、東京、大阪、福岡などからアクセスできます。鉄道では広島・岡山方面からは山陽新幹線、山陰本線経由でJR松江駅まで約3時間かかります。

東京、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、博多からは高速バスも発着しています。

また県内の松江しんじ湖温泉から出雲大社前、電鉄出雲市を結ぶ一畑電車は大ヒット映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」の舞台となった鉄道で、レトロな駅舎や車両、宍道湖沿いを走るのどかな風景などが人気です。

隠岐諸島へは高速船で約1時間、フェリーでは約2時間半の海の旅になります。

島根県の気候

一般的には島根県は、太平洋側に比べて雨が多く、どんよりしているというイメージがありますが、4月から10月までの日照時間は、東京より長くなっています。

年平均気温は12℃〜15℃ぐらいです。4月〜9月の暖かいシーズンは地域的な差は少ないのですが、冬期は日本海からの気流の影響で、東部ほど厳しい気象条件になります。

積雪は、山沿いでは50cm〜1m、海沿いでは多くても約12cm程度です。年間の降水量は平地より山間部が多く、とくに梅雨末期には雨量が増加します。

島根県の観光

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(画像=『移住支援.com』より引用)

島根県には出雲大社や津和野など、山陰を代表する観光地が多くあります。訪れてみたい観光スポットをいくつかまとめました。

出雲大社(いずもたいしゃ、いずもおおやしろ)

大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)をまつる「出雲大社」は日本一の縁結びの神様といわれ、全国からの参拝客でにぎわいます。縁結びは男女間に限らず人の縁を結ぶものとされ、初詣や祭礼には縁結びや開運のお守り、ご朱印を求める人の行列ができます。

本殿の建物は大社造りと呼ばれ、作られた時には32丈(96.96m)もあったという言い伝えがありました。あまりの大きさに伝説だと思われていましたが、2000年に巨大な本殿柱が発掘されたことで伝承が本当であった可能性が高くなりました。

神楽殿の大注連縄(おおしめなわ)は日本最大級で、全長13.6m、重量5.2tもあり圧倒されます。また、古事記にもある大国主大神が赤裸で苦しむウサギを助けた「因幡の素兎(いなばのしろうさぎ)」の伝説にちなみ、境内でウサギのオブジェが出迎えてくれます。

壮大さと神々しさをたたえ、春には桜が咲き、背景の八雲山の新緑や紅葉など、四季折々の美しさが訪れる人々を清々しい気持ちにしてくれます。

石見銀山

最盛期は日本の銀の三分の一ほどを産出した銀山です。日本を代表する鉱山遺跡としてユネスコの世界遺産(文化遺産)へ登録されています。発見されたのは鎌倉時代末期で、江戸時代に幕府が支配するまで数多くの戦いが繰り広げられてきました。

石見銀山世界遺産センターでは、銀山の支配権を争ってきた氏族の歴史、銀を運ぶ街道や港など周辺の遺跡などがわかりやすく展示されています。

宍道湖(しんじこ)

松江市の西に広がる湖で、すばらしい夕日の景観が日本百景に選ばれています。岸公園の「夕日テラス」からの沖に浮かぶ嫁ヶ島を望む夕日のロケーションが見事です。

また海水が混じる汽水湖のため魚介類が豊富です。スズキ、モロゲエビ、ウナギ、アマサギ(ワカサギ)、シジミ、コイ、シラウオを「宍道湖七珍(しんじこしっちん)」と呼び、島根県を代表する味覚となっています。

中でも国内有数の漁獲量を誇るヤマトシジミは真空パックや佃煮などに加工され、おみやげとしてもオススメです。夏はヨットやカヌー、冬にはマガンやコハクチョウといった水鳥などのバードウォッチングが楽しめます。

松江

宍道湖に臨む水の都、松江。松江藩松平家七代藩主、不昧公(ふまいこう)が茶の湯を好んだことから、松江は京都、金沢と並んでお茶処として知られ、お抹茶とともに楽しむ和菓子文化も根付いています。

街のシンボル、松江城は1611年に完成、全国で現存する12天守のうちのひとつで、姫路城、彦根城、犬山城、松本城と並ぶ国宝です。羽を広げたような姿から別名「千鳥城」とも呼ばれます。明治を迎えて廃城令によって売却の危機に直面しますが、地元の有志の尽力で買い戻され保存されることになりました。

5階の望楼には壁がなく360度見渡すことができ、松江市内を一望。城山公園内では松や竹林、桜や椿、梅など四季の花々が楽しめ、市民の憩いの場となっています。

津和野

城下町としての歴史と文化が息づく山陰の小京都・津和野。町の中心部の殿町通りは城下町時代の古いたたずまいを残しています。藩校養老館跡、郡庁跡、津和野藩家老多胡家表門、カトリック教会など歴史を物語る建物が並んでいます。

通りに沿って流れる掘割には、赤、白、金、黒など、300〜500匹の色とりどりの鯉が泳ぎ津和野を代表する美しい風景です。また津和野は絵本のノーベル賞と言われる国際アンデルセン賞を受賞し、世界的に活躍した画家の安野光雅さんの出身地です。

安野光雅美術館には絵本や風景画などたくさんの作品が展示されています。また弥栄神社には古典芸能の優美な神事「鷺舞(さぎまい)」が伝えられています。毎年祇園祭りの7月20日(ご神幸の日)に舞われます。

隠岐(おき)

隠岐諸島は約180以上の島で構成されています。本土に近い西ノ島・中ノ島・知夫里島の三島が島前、その東北にある最も大きな島を島後と呼んでいます。

隠岐でとれる黒曜石は旧石器時代から石器の材料として利用され、黒曜石が見つかる遺跡の分布から当時から文化の交流が盛んであったことがわかります。

また、奈良時代の聖武天皇の時代には流罪の地とされ、平安時代の歌人小野篁(おののたかむら)や鎌倉時代には後鳥羽、後醍醐両帝など、約3000人が京都などから流されてきました。このことが隠岐の文化形成に大きな影響を与えたと言われており、それぞれの島によって異なった特色や文化をもっています。

さらに隠岐は江戸時代の半ばから明治30年頃まで、北前船の寄港地として栄え、情報や物資が集まる先進地のひとつでした。北前船とは、大阪を出発し寄港する港々で商品を売り買いしながら北海道まで往復していた船の呼び名です。

これらの隠岐の自然環境、歴史、文化などの地域資源が世界的にも貴重とされ、2013年に「世界ジオパーク」に認定されました。