ご自身のリラクゼーションや「癒しの時間」として、ご自宅でヨガタイムを設けている人も多いのではないでしょうか。
ここでは皆さんのヨガタイムが極上のリラクゼーションタイムになるよう、「蜂の呼吸(ブラーマリー呼吸法)」をご紹介。
たくさんある呼吸法の中でも即効性が高く、簡単に取り組める呼吸法なので、ぜひ今日から試してみてください!
蜂の呼吸(ブラーマリー呼吸法)のやり方
最初に、蜂の呼吸のやり方をご説明します。
ポイントは蜂の羽音のような呼吸音を脳内に響かせること。
難しく考えずにトライしてみてください。
やり方
- スッカーサナ(安楽座)または、バジュラーサナ(正座)など、楽な姿勢で座る。椅子に座っても良い
- 口の中で舌先を口蓋(上顎の歯の根元あたり)につけておく
- 目を閉じてウージャイ呼吸法を行い、呼吸を落ち着かせる
- 呼吸が落ち着いてきたら、次に息を吐く時に口を閉じたまま「ン〜〜〜〜」と、やや低音のハミング音を添える(小さい音でOK)
- 自分の喉から出ている低めのハミング音に意識を向け、ハミング音による振動が喉や鼻腔、脳の中で響き渡っているのを観察する
- ハミング音とともに息を吐ききったら自然に息を吸い、またハミング音を出しなら息を吐き振動を感じる
- 6を1〜3分程度繰り返す
蜂の呼吸を行いながらシャンキムードラを行い、目や耳に蓋をすると、さらに振動が強く感じられ、より深いリラクゼーション効果が得られます。
蜂の呼吸(ブラーマリー呼吸法)の効果とは?
蜂の呼吸法(ブラーマリー呼吸法)には、吐く息が長くなることによって副交感神経を優位にさせる効果があるため、不眠解消、リラクゼーション、瞑想導入、自律神経系の調整、耳鳴り(呼吸が浅い)の解消などに効果があるとされています。
リラックス系の効果がほとんどなので、緊張している時、強いストレスを感じている時、就寝前などに取り入れるのが特におすすめです。
蜂の呼吸(ブラーマリー呼吸法)でリラックスモードに入る鍵
振動
蜂の呼吸をすると、なぜ深いリラクゼーションに入るのか、そのメカニズムをご説明しましょう。
1つ目が振動の効果によるものです。
蜂の呼吸をしているときに、私たちの体内には微細な振動が生じます。
特に喉の奥と頭蓋骨内に優しい振動が起こることで、その振動による揺らぎの作用やリラクゼーション作用が起こるのです。
小さい子どもを寝かしつけるときに、優しく体をトントンしたり、揺らしたりするのも規則性のある優しい振動を与えることでリラックスや眠気を誘うためですが、蜂の呼吸もこれに似ています。
蜂の呼吸では、その振動を自発的に体内に起こし、どんなに緊張している人でも意識が内側に向き、リラックスモードに入りやすくなるのです。
低音
蜂の呼吸では、特に喉や頭蓋骨内に吐く息の音を響かせますが、その音はどちらかというと低音です。
この低音にも鍵があります。
耳元で蚊が飛んでいる音が聞こえてくると少し不快感を感じる人が多いと思いますが、これは高音だからという理由もあります。
蜂の羽音は低音で、心が落ち着きやすい音です。
例えば、コントラバスなど低音の楽器には心拍数を下げたりリラクゼーション効果があると考えられており、低音はお腹の中にいる赤ちゃんにも届きますし、耳が聞こえにくくなっている年配の方にも聞き取りやすい音域になります。
ヨガのクラスで使うことの多い、シンギングボールの音も瞑想やシャバアーサナの最中に使うと効果的ですが、これは低音の響きによるものなのです。
吐く息
そもそもゆっくり息を吐くことには副交感神経を優位にし、血流を促進させたり血管を拡張したり、体を温める効果があります。
蜂の呼吸では息を吸う時の意識はほとんど持たず、息を吐くことにひたすらフォーカスするので、それだけでもリラクゼーション効果が高まっていくのです。