猛威をふるう新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の感染拡大。
それに伴い、新型コロナウイルスの感染者発生により臨時休園した保育園が、全国で644カ所(2022年1月27日時点)となり、過去最多を更新したことが厚生労働省の発表でわかりました。1月20日時点の327カ所から約2倍となっています。
保育園に子どもを通わせて働くママたちは、突然の休園にどのような思いを持っているのでしょうか。実際に、子どもの保育園が休園になったママたちに話を聞きました。
仕事中に保育園から電話「陽性者が出た」
※イメージです(以下、同じ)
2歳の息子が都内の認可保育園に通うサトミさん(仮名・20代・出版関係)は、1月中旬のある日のお昼頃、仕事をしていると保育園から電話で「園児でコロナの感染者が出てしまったので明日から3日間お休みになる」と伝えられたといいます。
「ついにきたか……という感じでした。1月中旬あたりから、職場や取引先でも『子どもの保育園が休園になって大変』という話をかなり聞いていたので、覚悟はしていました。こればかりは仕方ないし、逆によくここまで持ってくれたな……という思いです」(以下、サトミさん)
その後、サトミさんは園児の親だけが閲覧できる掲示板を通して、翌日から3日間臨時休園になること、そして臨時休園になるのは息子のクラスだけだと知りました。
「陽性になったのは同じクラスの子なんだなと察しました。息子が濃厚接触者にあたるかどうかは、分かり次第連絡をもらえることになっていました」
濃厚接触者であるかどうかの結果次第では、休園期間が伸びる可能性も。ところが、休園から2日たっても調査結果が出ない保健所の対応には「遅すぎるのではないかと思う」と本音をこぼしていました。
オンライン保育には、精神的に救われる部分も
サトミさんの息子がオンライン保育に参加する様子
休園中の子どもの過ごし方には悩んでいるようで……。
「子どもは現在“濃厚接触者疑い”なので、外出も控えざるを得ません。私はやらなくてはいけない仕事が山ほどあるので、YouTubeばかり見せていますが、親としてはこれでいいのかな……という不安もあります」
そんな中、保育園が実施するオンライン保育に参加したというサトミさん。
「Zoomで先生たちがいつも保育園で歌っている歌や、絵本の読み聞かせをしてくれました。クラスのほとんどの子が参加しているようでした。保護者や保健所への対応や、園内の消毒作業などで大変なのに、子どもたちや親を思ってオンライン保育を実施してくれて、本当に頭が下がる思いです。
大変な中で頑張っている保育士さんを見て、私も『なんとか乗り切らないとな』と、少し前向きな気持ちになれました」