恋愛で言われる『あなたのためを思って』…その本心はエゴ?!
自分が悩んでいる時や、モヤモヤがある時なんかに、相談した相手から『あなたのためを思って言うけど…』『厳しい意見だけどあなたのためを思って言っているんだよ』なんてことを言われたことってありませんか?
この『あなたのためを思って』というセリフは、こういった大切な悩みの時に、親身になって言われることもありますが、時には『相手を自分の思うようにしたい』という意図を含んで言われることもあります。
『あなたのためを思って』の意味
『あなたのためを思って』という言葉が出てくる時って、その❝あなた❞の言動や思考について、否定的な意見・アドバイス・注意を込めて言うケースが多いものです。
たとえば、『こうする方がいいと思うから言っている』『あなたの思考は悪いと思うから、こうしなよ』といったニュアンスでしょうか。要は自分は相手のその状況を良くないと思うからという、良いと思う方に導きたいという意味ですよね。
もしくは、『あなたのためを思ってこうする』という言い方もあります。
その場合も、『本当はこう思っているけど、あなたのためを思ってこうしておくよ』というニュアンスが隠れていて、相手と自分の考えには違いがあるけど、了承したよという言い回しです。
これも対象の❝あなた❞を一旦否定した上で、受け入れますという意味。なんだか、恩着せがましく感じてしまうかもしれませんね。
恋愛中の恋人からいわれる『あなたのためを思って』
特に注意したいのが、恋人から発せられる『あなたのためを思って言っているんだよ』という言葉。
大好きな彼が私を思って言ってくれている言葉だからと、真面目に純粋にそうしようと思っていませんか?
「嫌われたくないし従っておいた方が良いかな…」と臆病になってしまうケースもありあますが、時には、「それって、あなたのエゴを押し付けてるだけじゃない?」と感じることもあるのではないでしょうか。
恋愛で『あなたのためを思って』を言うシーンは2つ
この危険な言葉、『あなたのためを思って』が発せられるパターンは基本的に2つあります。
簡潔に言うと、1つは本当にこのままではダメだから、本心から『あなたのためを思って』アドバイスをしている時。もう1つは、自分に都合が良くないから相手にこうした方が良いとエゴで『あなたのためを思って』と、心理的な誘導をしてくる時です。
それぞれのシーンの違いの詳細を、少し解説しますね。
本心からの『あなたのためを思って』のアドバイス
悩んでいたり、落ち込んでしまっていたりする時、あるいは、本当に道徳的にマズい・良くない考えや行いをしてしまっている際に、もっと良い状況・心境・生き方に導くために、助言として『あなたのためを思って言うけど、こうしたらだうだろう?』と言われることがあります。
これは恋愛関係にある彼だからこそ、自分をわかってくれている一面もあるでしょうし、本心で良くなるために言っているアドバイスです。
エゴでの『あなたのためを思って』の誘導
こちらは気を付けなければいけないパターンです。『あなたのためを思ってこう言っているんだよ』と言いながらも、自分にとって今のままでは都合が悪いからという、【エゴ】が含まれているケースは、少々厄介。
あなたのためを思ってという言い方をされると、❝私のためを思って言ってくれてるから、無下にはできない…❞という感情も芽生えませんか?
そこに漬け込んで、言う通りにさせたいという心の誘導の場合があるのです。
◆エゴとはそもそもどういう意味?
エゴとは本来、自我という意味がありますが、そこからエゴイズム(利己主義)・エゴイスト(利己的な人)という使われ方をしています。自分の利益のためなら他人はどうでもいい、自分がよかったら相手がどうなろうと関係ないといったようなこと。簡単に言えば、自己中のことです。
ここでいう利益とは、金銭的なものだけではありません。精神的・立場的な意味でも自分が優位と考え、他の人を軽視しているようなことも意味します。
本心とエゴの決定的な違いはコレ!
本心でそうした方が良いと言うことと、エゴでそうした方が良いと言うことの決定的な違いは、本当に言われたあなた側のためになることなのか?言っている側のためになることなのか?ということ。
同じ『あなたのためを思って』という言葉であっても、意味合いが変わってきます。
もちろん恋愛関係にある人なので、彼の発言を、思ってくれての発言か?ただのエゴか?と、疑うようなことはしたくないでしょう。
実際に、本心で本当にそうした方が良いとアドバイスをしてくれている、または、危ない橋を渡ろうとしていた自分を、引き戻してくれる意見だとしたら、その言葉に救われたなんてこともあります。
つまり、その言葉の真意をしっかり見極めないとけません。恋愛中は盲目になってしまいがちなので『あなたのためを思って言っているんだよ』というセリフを、そんなに思ってくれてるのね♡と思い込んでしまいがちです。