犬にとってトリミングは非常に大切です。
愛犬の健康を守ることにも繋がるので、定期的なお手入れをしてあげる必要があります。 しかし、トリミングの頻度が分からなくて困っている方はいませんか?また、サロンで行うべきか、自宅で行うべきか迷っている方もいるでしょう。
そこで今回は、犬のトリミングの頻度やサロンと自宅でのメリット・デメリットを解説します。
犬のトリミングはなぜ必要?
犬のケアは大きく分けてグルーミングと、トリミングの2つに分類されます。
グルーミングはブラッシングや爪切り、足裏の毛のお手入れ、耳そうじ、肛門腺絞り、シャンプーなどの身体全体のお手入れのことを言います。 またトリミングとは、被毛をカットして整えることを言います。
日本ではグルーミングという言葉よりも、トリミングという言葉が一般的に使われていますが、基本的にトリミングサロンでは土台となるグルーミングを行った上でトリミングを行っています。 グルーミングとトリミングは、愛犬と飼い主が快適に暮らすために必要な日常のケアです。 爪切りをしたり、足裏や足回りの毛をカットしたりすることは、愛犬が過ごしやすくなるだけでなく、足腰を守ることにも繋がります。
足裏がしっかり見えている状態であれば、お散歩時の汚れの付着や湿気による皮膚炎を防ぐことができます。また、フローリングで滑りにくくなるため愛犬の腰への負担を減らすことができます。 おしり周りの毛が長い子は短く整えることで、毛に便や尿が付くことが防げ、衛生的に過ごすことができます。
シャンプーやブラッシング、カットをするときには、愛犬の身体全体を触る必要があります。そうすることで、体型の変化にも気づくことができます。
トリミングにはこの他にも、愛犬の見た目をおしゃれにできるといったメリットがあります。
犬のトリミングの頻度に目安はある?
トリミングの頻度は被毛や皮膚の状態によって異なります。犬種が同じであっても、子犬と老犬であれば頻度は変わります。
毛の伸びるスピードや個体差が大きいため、最初のうちは1ヶ月に1回程度で様子を見ることをおすすめします。その後、必要に応じて頻度を変えましょう。 頻度を見極めるためには、日頃のブラッシングや爪・耳の状態チェックが欠かせません。 愛犬の身体全体を、頻繁に観察してください。
短毛種の場合はカットの必要性は低いですが、日常的なグルーミングは必要になります。 愛犬に初めてグルーミングやトリミングを行う場合は、一度に全ての工程を行わないように注意しましょう。その子の性格に合わせて、「今日は爪切りとブラッシングだけ」「次回は肛門腺絞りとシャンプー」というように分けてあげるのがおすすめです。 おとなしく頑張ってくれたら、たくさん褒めてあげてください。嫌がる様子がある時は、無理に続けずに休憩をしたり、続きは後日に行うなど、愛犬に不快な思いをさせないようにしましょう。グルーミングやトリミングは一生続くものなので楽しくて心地よい時間と感じてもらうことが大切です。
サロンと自宅のトリミングの違いとは
トリミングはサロンで行うイメージを持っている方は多いでしょう。
犬種や性格により異なりますが、練習を重ねることで自宅でも飼い主自身が行うことも可能です。 ただしメリットとデメリットがあるため、愛犬の慣れ具合や飼い主さんの技術によってサロンと自宅を使い分けましょう。
ここからは、サロンと自宅のトリミングの違いを説明します。
サロンで行うトリミング
トリミングサロンでは専門のスキルや知識を持ったプロ(トリマー)がトリミングを行います。そのため、短時間で終えることで愛犬への負担を軽減し、適切な方法でトリミングを行うことができます。身体の毛のカットだけでなく、爪切り、耳毛の処理や肛門腺の絞り残しチェックなども任せられます。 ただし、プロに依頼すれば必ずスムーズにいくとは限りません。大切な愛犬を信頼して任せられるサロンを選ぶことが重要です。
サロン選びで迷った場合は、実際に愛犬と一緒にお店を訪問して雰囲気を見たり、散歩で出会うお友だちにおすすめのサロンを聞いてみるのも1つです。 また、外から様子を見て、不衛生なサロンや中の様子が全く分からないサロンは避けた方が良いかもしれません。
実際にサロンに通う前には、全身を触られても平気なように慣れさせておくと、愛犬への負担も軽減できます。また、不安な点や希望がある場合は、愛犬の写真を持参し情報やカットの希望を事前に相談しておくと安心して任せられます。
信頼できるトリミングサロンが見つかれば、定期的に通いましょう。通い続けることで、トリマーさんと愛犬が信頼関係を築くことができ、愛犬にとって快適なトリミングに繋がります。飼い主さんはもちろん、トリマーさんの手も借りながら愛犬の健康をサポートしてください。
自宅で行うトリミング
自宅でトリミングを行う場合は、ハサミやバリカン、爪切りや止血剤、スリッカー等の道具を買い揃える必要があります。しかし、一度購入すれば継続的に使えるため長い目で見ると、サロンに通うよりもコストを抑えられるでしょう。
トリミングを行う時には、普段あまり観察していない身体の様々な部分まで触ってください。隅々まで触ることで、怪我や病気の早期発見・早期治療が可能になります。 ただし、初心者がいきなりトリミングを行うのは危険です。やり方を間違えると、愛犬に怪我をさせてしまったり、水を嫌うようになったり、洗い残しによって皮膚に炎症が起こったりするかもしれません。まずは正しい方法を学んで、愛犬が快適にトリミングを受けられるように環境を整えてください。
爪切りや肛門腺絞りなどのグルーミングも、それぞれの項目ごとに正しいやり方の知識やコツが必要になります。 ハサミを扱うカットやデリケートな肛門周りのケア、シャンプーなどは、初心者には難しいものです。自宅で初めてグルーミングやトリミングを行う場合は、足裏の毛をバリカンでカットするところから始めるのがおすすめです。
初心者で技術に不安があったり、慣れないうちは、サロンでプロに任せることをおすすめします。しかし、幼い頃から飼い主さんによる適切なトリミングを行っていると、老犬になってからも飼い主さんが自らお手入れできます。愛情を持って行うことで、信頼関係が深まるというメリットもあります。