理不尽なことがあっても人を嫌いにならない
――いいことも悪いこともビビットに描かれているとのことですが、パワハラなどの理不尽なことも登場します。松本さん自身、理不尽な出来事にあってきた経験もあるかと。
『雨に叫べば』より
松本「そうですね。でも私、そういうときでも人を嫌いにはならないんです。もちろんイヤですよ。でもその人を嫌いとか憎む感情って醜いし、それにも悩まされちゃうし、いやらしい顔、嫌味な顔になりたくないんです。だから相手を嫌いになるんじゃなくて、自分との闘いになります」
人は変えられないけど、自分は変えられる
――でもそれって辛いですよね。闘いに負けてしまったら?
『雨に叫べば』より
松本「負けていることの方が多いです。人のせいにできたら楽かもしれないですよね。でも人のことを嫌いになっていないというのは、ひとつ自分の大きな支えになるし、『嫌い!』ってなったとしても人は変えられないけど、自分は変えられるから。難しいけど、そっちのほうが可能性がある。自分を好きになってもらえる状態を作る。私もできてないですけどね。でもそんな風に、10代後半くらいから考えるようになりました」