「赤ちゃんが生まれたら、スマートフォンやカメラのメモリが子どもの写真で埋め尽くされた」という話は“親あるある”のひとつ。はたから見たら同じような寝顔の写真でも、親にとっては一枚一枚が特別だったりするんですよね。

 家族の中だけでとどめておくのではなく「スペシャルな一枚を誰かと共有したい」「流行りのハッシュタグで育児中のお母さんたちとの連帯感が欲しい」といった思いで、SNSに赤ちゃんの写真を投稿する親たちも珍しくありません。

「赤ちゃんの頭にシール貼るってアリ?」SNSの凝った赤ちゃん写真に“モヤる”人々
(画像=『女子SPA!』より引用)

写真はイメージです※すべてストックフォトより(以下同じ)

 しかし時にはそんな凝りに凝った写真投稿が、見た人を意図せず「モヤッ」とさせてしまうケースもあるようです。

 今回は、子育て中の男女、子どもがいない既婚女性、思春期の10代など複数の人たちに、「赤ちゃん写真のSNS投稿についてどう思う?」の意見を聞いてみました。

昼寝アート #フルーツベビー 人気のハッシュタグって?

 ここ10年ほどで、赤ちゃんの写真の取り扱い方法は、劇的に変わりました。InstagramやFacebookなどの爆発的な広がりによって、自分の子どもの写真を「全世界に公開」できるようになったからです。  ビジュアル重視のインスタグラムと赤ちゃんの写真は親和性が高いのか、日々さまざまな「赤ちゃん関連のハッシュタグ」が生まれ、スペシャル感のある「奇跡の一枚」が、アート写真やネタ写真として投稿されています。

 近年の新生児期~ねんね期(0~4カ月頃)の赤ちゃん写真の人気のハッシュタグには、たとえば次のようなものがあります。※以下、投稿件数は2022年1月5日時点のInstagramで調査したものです。

(1)#ニューボーンフォト(80.8万件)、#新生児フォト(18.7万件)

「赤ちゃんの頭にシール貼るってアリ?」SNSの凝った赤ちゃん写真に“モヤる”人々
(画像=『女子SPA!』より引用)

生まれて間もない新生児期には外出が難しいため、場所を整えて自宅で親が撮影したり、プロのカメラマンの出張サービスを活用して撮影してもらったりします。新生児はママのお腹にいたときの名残で背骨に丸みが残っているので、専用のおくるみで正しくくるんで撮影すると、神秘的な雰囲気を醸し出すことができます。

(2)#お昼寝アート(16.5万件)

 寝ている赤ちゃんの周囲に小物を飾り、上から撮影する写真。テーマを決めて、背景を作っていく作業をアートのように楽しむ人もいます。

 対して、新生児の日常生活の一コマを投稿するためのハッシュタグには「#新生児のいる生活」(1.5万件)のようなハッシュタグがあります。泣き顔や、沐浴、ミルクを飲む姿など自然なシーンが目立ちます。

赤ちゃんの頭にシールを貼り「キウイ」に見立てる写真も

(3)#キウイベビー など赤ちゃんを果物に見立てた写真

「赤ちゃんの頭にシール貼るってアリ?」SNSの凝った赤ちゃん写真に“モヤる”人々
(画像=『女子SPA!』より引用)

「#キウイベビー」(6776件)や「#フルーツベビー」(3656件)といった、赤ちゃんをフルーツに見立てたハッシュタグも見受けられます。お店で売られているフルーツに貼られたシールを剥がして赤ちゃんの頭に貼り、髪の毛がまばらな赤ちゃんの頭部をフルーツに見立て、果物と並べて撮影するというものです。

 似ているようで少し違うのが「#ベビーフルーツ」(8511件)。こちらは手元のフルーツと少し離れたところにいる赤ちゃんを遠近法でドッキングさせ、まるで赤ちゃんがフルーツを“着ている”ような写真にするというもの。他にも「#ピーチベビー」「#バナナベビー」など多彩です。

 気になる方はぜひ、ハッシュタグで検索してみてください。それぞれの世界観が分かりやすいと思います。そして、SNS上でこうした写真を公開することに対しては、賛否両論があります。