人情とは、してもらったことを正しく受け取ること
――山口まゆさん演じる結が海星の描いた母の絵を見て思わず涙する場面は特に印象的です。
佐藤:映画も漫画も本もその作品を見るタイミングによって感動する度合いが全然違うと思います。フィクションの世界に生きてる人たちに、自分が近いと感じられる作品に感動するんじゃないかと思います。気持ちの面ですごい親しみやすくて、心の距離の近さがあるなら、別に宇宙人が主役の話でも、感情移入はあります。僕は演じる側ですが、無理に何かを演じようとか、頑張ろうとするんじゃなくて、感じたことを大事に出来たらいいなと思います。
――『イタズラなKiss』シリーズ(2016~2017)や『恋と嘘』(2017)で演じたのはクールな役柄でしたが、海星役は熱い男で人情に溢れています。佐藤さんにとって人情とはどのようなものでしょうか?
佐藤:すごい深いことですね(笑)。身の回りのことを大事にするのが人情だと思います。何か人にしてもらったことをその人に恩として返すというより、それを自分が正しく受け取ること。恩は、気づけなかったりするものですよね。今思えば高校生の頃のあの担任の先生がいいこと言ってたなと思うのと一緒です。そのときは正しく受け取れなかったけど、のちのち腑に落ちて、もらったものを正しく受け取って、また他の人に繋げて行く。そういう輪が人情なのかなと思います。
「基本的に何からでも逃げていいと僕は思う」
――「EXILE TRIBE」はそういった人情のイメージがもの凄く強いですよね。
佐藤:そうですね、LDHの売りにしています(笑)。
――「逃げないこと」も本作のテーマですね。
佐藤:ケースバイケースですよね。別に意地で踏ん張る必要ないところはたくさんあります。自分が踏ん張らなきゃいけない局面で逃げなければ、他のタイミングでは別に仕事でも友人関係でも、責任からも、基本的に何からでも逃げていいと僕は思います。
失敗しないことを前提に世の中が進んでいるので、厳しいなと思います。大人も逃げていいと思います。失敗しても取り返せます。傷ひとつない真珠のような人生じゃなくて、いろいろあるのが人生です。昭和くさいですが、それこそ人情なのかな。仕事をしていく中でもそういう人と出会えたらいいなと思います。だからぜひ逃げてください(笑)。
©2021『軍艦少年』製作委員会
<取材・文/加賀谷健 撮影/市村円香> 加賀谷健 音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。 ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」や「映画board」他寄稿中。日本大学映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu
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