フードやドリンクは写真映えが狙いやすく、InstagramなどのSNS用に写真を撮影する人も多くいますよね。フードは食材のバリエーションも豊富で見栄えのいい写真が撮りやすいですが、ドリンクの撮影にもちょっとしたテクニックが必要です。ドリンク撮影のコツさえつかめばスマートフォンでもおしゃれな写真に仕上げられます。今回は、知っておきたいドリンクの撮影テクニックを詳しく解説します。
[講師]Tolanca(トランカ)編集部
ドリンク撮影テクニック①「光と影」をうまく写真に取り込もう
ドリンクに限らず写真をキレイに撮るためには「光と影」を意識することが重要です。光の入り具合や影の向きなどで写真の印象がガラリと変わりますし、光や影を意識せずに撮影するとのっぺりした写真になることもあります。光をうまく扱うことでドリンクの色をキレイに撮影したり、立体感を出したりすることが可能です。スマホにも応用できる撮影テクニックを紹介します。
サイドから自然光が入る席がおすすめ
ドリンクの撮影は飲食店内で行うことが多いですが、きれいな写真を撮りたい時にはできるだけ太陽の光が差し込む窓際の席を選びましょう。電球の下で撮影すると写真がオレンジや緑色に偏り、見た目通りの色にならないことがあるため注意してください。電球の光よりも自然光で撮影するほうが光と影がナチュラルに入り奥行きが出るのでおすすめです。
撮影の際には光が当たる方向にも注意しましょう。光の当たり方は大きく分けて正面から光が当たる順光・後ろから光が当たる逆光・横から光が当たる側光の3パターンがあります。
順光は被写体の細かい部分までしっかりと映すことができますが、立体感を出すことが難しいのがデメリットです。逆光は被写体がシルエットになるなど個性的な写真が撮れますが、撮影が難しいのでドリンク撮影にはあまり向きません。側光は被写体のサイドから光が当たるため、光の当たる場所と影になる場所がハッキリと分かれ、メリハリのある写真になります。ドリンクの場合には自然光を側光で撮影するのがベストです。
グラスの場合:氷にピントを合わせて撮ってみよう
透明なグラスに入ったドリンクを撮影する場合には、グラスの透明感を生かすのがポイントです。光源は、自然光だとみずみずしさや爽やかさを強調できます。氷の入ったドリンクの場合にはグラスにカメラやスマホを近づけて、氷にピントを合わせてみましょう。氷の透明感やキラキラした感じがでるためフレッシュな写真にできます。炭酸ドリンクやアイスティーなど色がキレイなドリンクの場合には、グラスの後ろに白いものを配置すると透明度が上がるのでおすすめです。置くものは白いおしぼりなど何でもいいのですが、グラスの背後の見えない位置に置くようにしましょう。
カップの場合:表面にハイライトをつくってみよう
陶器などのカップの場合には、グラスのように光が透過されないので別の撮り方をしましょう。カップのやや上から中身が映るように撮影します。カップの中の飲み物に光が入るようにすることもポイントです。飲み物の表面に光が入り、ハイライトができることで美味しそうな感じを演出できます。コーヒーは色が濃く黒っぽいため、そのまま撮影すると黒一色でキレイな印象になりにくいです。ハイライトを入れると白と黒の対比ができるので、より美味しそうに見せることが可能です。
ドリンク撮影テクニック②背景に「ボケ感」を出してみよう
ドリンクを撮影する際には、背景にもこだわりましょう。特に背景をぼかすことで被写体のドリンクを際立たせられます。背景までくっきりとピントを合せるテクニックもありますが、背景がごちゃごちゃしすぎていると、どこを見せたい写真なのかがわからなくなってしまうので注意してください。
ボケ感はピントの合わせ方でコントロールできる
一眼カメラであれば背景をぼかすことは比較的簡単ですが、スマホで背景をぼかしたい時には多少のコツが必要です。まず被写体との距離が離れすぎていると背景をぼかすのが難しくなるため、被写体に近づいて撮影しましょう。スマホの機種によってもぼかし具合などが異なりますので、自分のスマホのクセや性能などを把握しておくと撮影がスムーズです。次にスマホの画面でピントを合わせる場所を調節します。スマホは基本的に画面をタップした場所にピントが合うので、タップしてぼかし具合を確認しながら撮影しましょう。被写体のどこを1番強調したいかによって、ピントの場所を決定するのがコツです。
iPhoneならポートレートモードも活用しよう
撮影に使用するスマホがiPhoneの場合には、カメラに標準搭載されている「ポートレートモード」を活用しましょう。ポートレートとは肖像画や肖像写真のことで、背景から人物を際立たせることが多いです。このポートレートモードを使用すれば簡単に背景をぼかせます。人物撮影の際のみに活用している人も多いですが、ポートレートモードは人物以外にも使用できるのがポイントです。背景がキレイじゃなくてもポートレートモードでぼかしてしまえば、ドリンクだけがくっきりと写るのでスッキリとした印象の写真にできます。