今回で2回目の、アーユルヴェーダに基づく解決法~ちょっぴり心が軽くなるお悩み相談室。 この連載では、女性のみなさんのお悩みにアーユルヴェーダの観点からアドバイスしていきます。

お悩み相談に乗ってくださるのは、ハワイ、カウアイ島でアーユルヴェーダを学んだ岡清華さん。

単なる解決法ではなく、アーユルヴェーダの観点から「こんな視点もあるんだ」と思ってもらえると幸いです。新たな視点が増えるだけで、きっとちょっぴり心が軽くなるはず。

Q,新しい道に進みたいけど今の生活を変えるのも怖い!勇気をください!

今回のお悩み
自分のやってみたいことがあり、そっちの道に進みたいと思い始めました。でも、全くの未経験であること、今の仕事に慣れてきたこともあって、今の生活を手放すのが怖いです。 今までの経験で新しい道に進む時のきっかけになることなど、あれば教えてください。

「始めなければ始まらない」byニーチェ

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

まさに今の時代こういった環境にいらっしゃる方がとても多いのではないでしょうか?

私自身、進化、革新を続けてきたので、すごく気持ちがわかります。このような人生の成長が必要な日々の中で私は「始めなければ始まらない」という言葉を大事にしています。

始めた人しか始まっていかないし、始めている人しか目指す場所には辿りつけない。たとえば自分が目標としていること、本当にやりたいことがあったとして、一歩も踏み出さないまま指を加えてずっと眺めていても、永遠にそこにはたどり着けない。

なので「まずは始めないと、始まらない」という気持ちはとても大事だと思っています。

“自信とは”、自分との信頼関係

このお悩みのポイントは「自分になんて、できないんじゃないか」と“自信“がない点だと思います。

私自身の人生の中でも“自信“は、非常に重要な位置付けです。そして、その“自信“は自分に対する信頼だということ。

大切な家族関係も友人関係も信頼関係がなくなったら全てがうまく行かなくなりますよね。

しかし最大の人生のパートナーは自分自身。自分からの信頼が得られないと自分自身との信頼関係が成り立ちません。いわゆる自信がない状態です。

自信がなければ何をやるにしても一歩踏み出せない大きな原因になります。

では、何が自分との信頼関係につながってくるかというと、それはちょっとした毎日の積み重ね。

たとえば自分との約束を守ること、自分で決めたことを行うこと、自分自身に嘘がないこと。

逆に言うと、自分に対してのちょっとした「こんなことしているからダメだよね」とか、「こういう自分だからいけないよね」というようなことがあるとどんどん自信がなくなってしまいます。

何をするか(Do)より、どうあるか(Be)を考えて

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

「Do=何をする」ということに対して自分と約束してしまうと、結局できなかった時にダメージが大きいものです。

何かを決められ、やらなければいけないと思うとやりたくなくなってしまうという根本的に自由を求める人間が持つ性質のようなものもあるのかもしれません。

結局は、「あ、寝ちゃった」「また食べちゃった」などのちょっとしたことで、そこから自分を否定してしまう・・・などという流れで信頼関係が崩れてしまいます。

Doの部分を先行して決めてしまっては、自分との約束を守れなかったという自己否定に陥ってしまい、自分との信頼関係を崩してしまうのです。

では、そこをどう考えるかというと、どんな自分でいたいのか?というBeの部分です。どうありたいのか、という部分を考えると、行動に固執していないため、「やってしまった」と思うことはほぼなくなるはずです。

“どんな自分でありたいか。”ということ先行して考えて、そこに向かって進んでいくために、何をすればいいか?をその都度考えていく。ありたい自分がブレなければ、その行動の部分は流動的に変化していく形になってもいいのです。むしろ時代が変わり、トレンドが変わっていく世の中で環境適応していくことは当然あるべきことなのです。

自分自身との信頼関係=自信のためにも、行動や言動と内側で感じていることを出来る限り合わせていくことが大事。自分自身に嘘をつかないということにも繋がりますね。

外に出しているものと内側で感じていることを合わせていくことが大事

新しい一歩を踏み出すために、今の生活の中で変えるべきなのは、“行動“ではなく、“在り方“だと思うんです。

いま、私はこんな風に表立ってお話をさせていただいていますが、もしも裏側では表の話と全く異なる生活をしていたら、こんなに堂々と世に出られていないと思います。

自分が思っていることと発言が違っていたり、自分の思っていることと行動が違っていたりすると、そこからほころびが生じてしまいます。

自分の心に嘘をつかないことと、思っていることを口にすること。逆に、口にしたなら自分の心をそういう風になるように作っていくのでもいいと思います。

とにかく外に出しているものと内側で感じていることを合わせていくことがすごく大事。だから、もし今の仕事でやっていることと、本当はやりたいことが違うのであれば、自分との信頼関係を失ってしまっていることになりますね。

この状況を変えていくためには、その環境の捉え方を変えるか、もしくは、そこから飛び出していくしかないのです。

たとえば、たくさんの荷物を腕の中いっぱいに抱えていると、沢山の宝物が目の前に現れてもすぐに受け取れないか、足元に隠れて見つけることですらできないかもしれません。

片手を常に空けておかないと、何かチャンスが来た時に受け取ることができないんです。これは本当に面白い理論で、手放した瞬間に何かが入ってくるんですよね。

この法則を何回かやっていると、手放すことが怖くなくなってきます。穴が開いて空間ができたらそこに勝手に何かが入ってくるし、逆に穴を開けていないと何も入ってこない・・・といった自然の法則のようなものが‘そこには存在するのです。