異色のホームドラマとしてはじまった『和田家の男たち』(テレビ朝日系、毎週金曜23:15~※一部地域を除く)が面白くなってきました。息子・相葉雅紀×父・佐々木蔵之介×祖父・段田安則のマスコミ一家を舞台に繰り広げられる三世代独身男の3人暮らし。男だらけの家族がコロナ禍の現代をどう生きるのか……一家の核心が見えてきた第3話を受けて、本作の魅力と見どころをご紹介します。
ひとつ屋根の下で暮らす3人の男たち
物語は息子・和田優(相葉雅紀)と、26年前に亡くなった母・りえ(小池栄子)の再婚相手の父・和田秀平(佐々木蔵之介)、祖父・和田寛(段田安則)がひょんなことから20数年ぶりに再会するところからはじまります。
寛は、元新聞社の社長で、現在もコラムを寄稿する“新聞界”のレジェンド。 秀平は“テレビ局”に勤務し、27年前同じ報道の先輩記者だったりえと結婚しました。いまでは報道番組「フロンティアニュース」の総合プロデューサーにまで出世しています。 優は、コロナ禍で勤務先が倒産…デリバリー配達員を経て、“ネットニュース”サイト「Buzz Topic News(通称:バズとぴ)」の記者をはじめたばかり。報道というより、ビューを稼ぐことが第一の編集部曰く〈深い意味もない、でも読んだ人が軽くなるほどと思える記事〉を書いています。
テンポの良い会話劇から浮かぶ令和の家族像
三世代の全員がマスコミ……とはいえ、三者三様それぞれに職業倫理、価値観、矜持をもっています。そんな3人が日々の生活(主に食卓)のなかで、起こる事件について意見をぶつけ合うのです。明日が見えない不安多きリアルな現代において、各々の立場と価値観からどう生きていくのか…家族としてどう歩むのか…が描かれています。 また、本作は朝ドラ『ふたりっ子』をはじめ、『家売る女』シリーズ、『知らなくていいコト』など家族と仕事を様々な角度から描いてきた大石静が脚本を担当しています。大石らしい、テンポの良いセリフの掛け合いも大きな見どころです!