スマホやネットなどの通信費は、毎月一定額の支払いが発生する固定費です。多少面倒でも、一度見直して費用を抑えておけば節約効果が長く続き、結果的に大きな負担減になります。家計改善に役立つ具体的な通信費の削減方法について解説します。
毎月の通信費いくら払ってる?統計データの平均は
総務省統計局「家計消費状況調査(2019年4月~6月)」によると、全国の2人以上の世帯のうち勤労者世帯では、1ヵ月あたりの通信費の平均は「2万1,921円」でした。その内訳は以下のとおりです。
- スマートフォンなどの通信・通話使用料(携帯電話・PHSなどを含む)1万5,910円
- インターネット接続料 4,645円
- スマートフォン・携帯電話・PHSの本体価格 1,366円
うまく節約すれば、これらの出費を半額以下に抑えられる可能性も十分ありますよ。
スマホ代を節約する方法
料金プランを見直す
まずは自分の契約内容を把握しましょう。よくわからない特約や不要なサービスを付けて、追加料金がかかっていることはありませんか?契約時には無料でも、一定期間が経過すると費用が発生する特約もあります。
ほかにも、自分が普段利用するギガ数を大幅に上回る上限を設定した契約になっているなど「使わないのにお金を払っている」部分があるなら、すっきり断捨離してしまいましょう。家族も同会社で契約すれば割引、ネット回線も同会社で契約すれば割引、支払い方法に応じて割引など、各社がいろいろな割引条件を設定しているので、あてはまりそうなものがないか確認するのもいいですね。
格安SIMで固定費大幅削減
特に高い節約効果を狙えるのが「格安SIM」を使う方法です。一般的に「格安SIM」はドコモ、au、ソフトバンクといった大手キャリアではなく、そこから回線を借りている「MVNO」と呼ばれる業者が提供しているSIMカードのことを指します。Y!mobile(ワイモバイル)、LINEモバイル、楽天モバイルなどは大々的にCMを流していますね。
機種本体はそのままで、中に入っているSIMカードを差し替えるだけで月に数千円~1万円ほど料金が安くなることもよくあります。自分が普段どのくらいのギガ数を使っているのか、どんな使い方をしているのかなどを把握して、それにぴったり合うようなプランを探してみましょう。
ちなみに「絶対に最新iPhoneじゃないと嫌!」などのこだわりがなければ、機種変更の際に機種本体を「格安スマホ」と呼ばれるものの中から探すと、普段使いに十分対応できるスマホが2~3万円くらいで見つかります。
アプリで通話料金も節約できる
電話機能を使う機会があり、今の契約内容が「無料通話付き」や「かけ放題」のプランになっていないようなら、電話アプリの利用も検討の余地があります。無料でダウンロードできるアプリでも30秒10円などおトクな通話料金で電話ができます。
「ギガが心配」な人はどうする?
スマホの料金は利用したギガ数によって大きく左右されます。利用が少ない方なら最小限の契約にしてコストを下げることができますが、動画サイトや大容量のゲームなどを頻繁に利用する方の場合はそのままだとギガをたくさん使える、もしくは使い放題になるプランが必要になるため、料金が高額になってしまいます。
そこで、スマホで利用するギガ数を下げる方法として使えるのが「Wi-Fi」の利用です。外出先ではなるべくフリーWi-Fiを使うようにするほか、状況によってはモバイルWi-Fiとの併用もお得になる場合もあります。
インターネット代を節約する方法
今の契約を見直す
契約期間が2年以上になると料金が上がるというプランが少なからず存在します。また、更新月以外の解約には違約金がかかることもあるので、見直しを検討するならまずは今の契約の契約期間と契約月を確認しておきましょう。
今利用しているのは、自宅に設置の光回線タイプでしょうか。持ち運びできるモバイルWi-Fiでしょうか。どちらも契約している方は、どちらかに利用を寄せて片方を解約できないか、利用状況を振り返ってみましょう。
インターネットの費用はスマホと違って使うギガ数によって料金が決まるというのではなく、基本的に使い放題で月々の料金は一定額というパターンが多いです。乗り換える際は各サービスの月額料金を比較し、あとはどんな割引でいくらくらい安くなるか、つながりやすさや通信速度などを確認するとよいでしょう。
スマホとの組み合わせを考える
スマホと同じ会社でインターネットを契約すると、セット割引が適用されお得になることがあります。また、スマホと手ごろなモバイルWi-Fiを併用すれば、スマホで利用するギガ数を最小限に設定して最安値まで抑えて利用することもできます。自分に都合がいい組み合わせを考えてみましょう。
お得な乗り換えキャンペーンをチェック!
新規契約や回線を乗り換えた場合、数万円単位のキャッシュバックや大幅割引を利用できることも少なくありません。経由するサイトや時期によっては、通常よりさらに大きな特典が用意されていることもあります。お得になる条件を見落とさないように、乗り換え先の候補が見つかったらよく調べてみましょう。
少しの手間で大きな節約!
スマホ代やネット代といった通信費に限らず、固定費の見直しは「日々のちまちまとした節約が苦手」という方にもおすすめの家計改善法です。調べたり比較検討したりする手間は発生しますが、大変なのは最初だけです。口コミなども参考にしつつ、より安いものに乗り換えられないか定期的に確認するのがお得のコツですよ。
文・馬場愛梨(「貧困女子」脱出アドバイザー/ばばえりFP事務所 代表)
【こちらの記事もおすすめ】
>苦しくない、続く「節約術」まとめ
>40代シングル女性のリアル貯蓄と節約
>一人暮らしから大家族までできる10の節約貯金術
>節約して一人暮らしアラフォーライフを満喫するには?
>効率よく100万貯める節約生活12ポイント