コロナ禍が続くなか、出社せずに在宅で仕事をするリモートワークも定着してきました。会社で働いていたころよりも自由度が高く見えますが、同居人がいる場合はその限りではないようです。
せまい2DKで、夫婦のリモートワークを開始
※イメージです(以下、同じ)
光代さん(36歳・仮名)は、夫と二人暮らし。食品メーカーの生産管理部に勤めている夫の孝之さん(38歳・仮名)は、月末の締め日などは出社しますが、普段はリモートワークをしています。そのため、お互いが家で過ごす時間が増えました。 光代さんは、インターネットの通販サイトを運営する企業に勤めていて、商品登録やページの更新作業を行っています。去年からリモートワークが推奨されていたため、二人が暮らす部屋にあった小さなテーブルは、光代さんが仕事に使っていました。 「夫は、職場のパソコンからじゃないとアクセスができないデータを扱うこともあり、リモートワークは短期的なものだと思っていました。いずれ出社に戻るのなら、新たに仕事用の机は買う必要なないと判断したので、夫はダイニングテーブルで仕事をしていました」
後ろからモニターをのぞき込む夫
光代さん夫婦が暮らす家は、2DK。寝室と居間の2部屋しかありません。すべての部屋のエアコンや電気を使うのは非経済的なので、日中はテーブルのあるダイニングでリモートワークをしています。 「私は壁と向かい合わせに机をつけて、ダイニングテーブルに背中を見せた状態で仕事をしています。夫は、私のすぐそばの椅子だと近すぎるため、テーブルをはさんで、私と同じ壁方向を向いた状態で仕事をしています。私は、商品画像の修正やリサイズなども行うため、去年、奮発して大型モニターを購入したんです。そうしたら、夫が後ろからモニターを覗いているんですよね……」 同じ部屋でオンライン会議をするため、相手の業務内容が丸聞こえになるという弊害も起こっていました。 「夫はZoom会議をするときはノートパソコンを持って寝室にこもります。自分の仕事内容は知られたくないようなんです。でも、私が仕事をしていると、夫がモニターを、ちょくちょく覗き見ているのが見えるんです。この前は、黒バックの画面を見ていたら、うっすらと夫の顔が映し出されて、ギョッとしました」