妊活へのサポートがまだまだ不十分

夏目三久アナの引退で考える、今どき“結婚退職”する女性たちの事情
(画像=『女子SPA!』より引用)

 Cさんのように妊活をきっかけに会社を辞める女性は少なくありません。  法改正などにより妊娠後の産休・育休は徐々に取得しやすい方向に進んでいますが、妊活についてのサポート体制はまだまだ不十分なのです。  厚生労働省が平成29年に発表した「不妊治療と仕事の両立にかかわる諸問題についての総合的調査研究」によると、81.1%の企業は不妊治療について何の制度もないと回答しています。  また、不妊治療中の人の57.7%は、会社には不妊治療のことは伝えていないそうで、オープンにしている人はわずか7.3%でした。

結婚退職は、“本当の理由”を伝えずに退職できる

 Cさんは退職の際に「妊活がしにくいから」「有休がとりにくいから」といった事情を一切伝えず「結婚するから辞めます」と伝えて退職したそうです。 「みんなからおめでとうと言ってもらえて、円満に送り出してもらってよかったです。ブラック気味ではあったけど、仕事も同僚も嫌いじゃなかったし、去り際に揉めたりしたくなかったので」(Cさん)  結婚を機会に仕事を辞める場合の最大のメリットは、めでたいこととしてみんなが送り出してくれることではないでしょうか。  筆者の周りでも結婚後もバリバリ働いているけれど、「結婚するから」で辞めた人を何人か知っています。いまどき、結婚式を挙げないカップルも珍しくないので「式はいつ?」と突っ込まれても「身内で小さくやる予定です」で済みます。