座り時間が長い人の死亡リスクは最大で40%増というショッキングなレポートが発表されました。日本人は世界的に見ても、長時間座っている国民なんだそう。

そんなトピックに、デスクワークなど座り仕事の人の中には、ドキッとした方もいるのではないでしょうか?

そこで今回は、「健康にオフィスワーク」をテーマに
・座り仕事と寿命の関係
・賢い座り仕事術
について紹介します。

働きすぎの日本人は、世界で最も長時間座ってる?

世界的に見ても、勤勉で働きすぎと言われる日本人。

ほかにも通勤電車に座っている時間が長い、テレビを見ている、などの理由も考えられるでしょうが、シドニー大学が世界20カ国を対象に平日の座っている時間を調査した結果、最も長く座っているのが日本人だったそうです。

ちなみに、世界20カ国の平均は、約5時間(300分)に対し、日本人(成人)は、約7時間(420分)。

アメリカや中国が250分程度であることと比較するとかなり長時間であることがわかります。

実は最近、「座っていることのリスク」が、問題視されています。

座り過ぎ研究の先端を行くオーストラリアの研究機関によると、1日に座っている時間が4時間未満の人に比べ、8〜11時間の人の死亡リスクは15%増、11時間以上だと40%増になるという報告も。

では、この平日の座りすぎを土日の運動でカバーできないのかというと、土日に多少運動したとしても、健康リスクは簡単には下がらないという調査結果も出ています。

1時間座り続けると寿命が22分短くなる?

上記の座り続けるリスクを時間に換算すると、1時間座り続けると22分寿命が短くなるという計算になります。

原因は、一言でいえば、座ったまま動かないことによる弊害。

人体の筋肉の中で約7割を占める足の筋肉が動かないため、血流が滞り、代謝機能が低下するからだと言われています。

それが積み重なり、長期化すれば全身が巻き込まれて、糖尿病、高血圧、脳梗塞、心疾患、がん、さらにはうつ病や認知症などあらゆる病の引き金となるとされています。

今や座りすぎは、タバコやアルコールより危険だと懸念され、WHO(世界保健機関)も「世界で年間約200万人の死因になる」と注意喚起しているほどです。

では、どうすれば良いのでしょうか?

デスクワークでも健康を保つための対処法

一番、簡単な方法は、長時間、座りっぱなし=動かない状態を作らないこと。

具体的には、定期的に立つ、歩くといった動きをすることです。

理想は、30分に1回、立ち上がること。それが難しい場合は、1~2時間ごとに10分程度、軽く動くだけでもリスクを軽減することはできるそう。

意識して、トイレや休憩に立つ、コピーを取りに行く、スタンディングデスクで仕事をしてみる、歩くなどこまめに立つことを取り入れてみましょう。

集中して、つい時間を忘れがちな人は、スマホのタイマー機能などを使い、30分ごとにプチ休憩を入れるのも良いでしょう。

なかなか立つこともできない職場環境であれば、座ったまま足を動かすだけでも有効です。

足首を回してみたり、伸ばしてみる、かかとを上下させる、膝を上げてみる、足を上げるなどをやってみると、足の筋力を使ったり、血の巡りがよくなります。

弾性ストッキングを活用するのも良いそう。

むくみ防止になるので、なかなか立てない、動けない環境の場合は、活用してみると良いでしょう。

座りっぱなしは水分不足になりやすく、これが血液の循環を悪くすることもあります。

オフィスで仕事をしているとお茶やコーヒーはよく摂りますよね。

カフェインの多い飲み物は利尿効果が高く、水分が排出されていき、かえって体液を失っていることもあるのです。

水分補給に最も適しているのはイオン飲料です。

スポーツドリンク、機能性飲料と呼ばれるものも、意識的に補給しましょう。

一生懸命、お仕事するのは素晴らしいことですが、長時間座り続けることは重篤な病気の引き金となり、死亡リスクを高める危険性もあります。

デスクワークをやっているとなかなか難しいこともありますが、なるべくこまめに立ち上がること、または座ったままでも足を動かすことを心がけることでリスクはかなり軽減されます。

忙しいからこそ、身体の管理には気を付けたいものですね。

提供・しゅふJOBナビ

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