ハワイ在住ライターの佐藤まきこです。日本より約半年早くワクチンン接種が始まったハワイ。2021年春には感染者数が着実に減り、5月や6月には「コロナはもう乗り越えた」と思っていた矢先、この夏に感染者が爆発しています。
そしてオアフ島では、レストランや映画館などの入場にワクチン接種証明が義務づけられるようになったんです。オアフ島在住の筆者が、現地の様子をご紹介します。
ハワイでデルタ株の感染者が急増
ハワイ州健康局のウェブサイトによると、2021年5月から7月の1日の感染者数は50人前後。ワクチン接種者は6割くらいに達していたので、各種の規制はまだありますが、それでもコロナ前とほぼ同じ生活に戻ってきたと感じられていました。
でもちょうどその時期に、デルタ株の恐怖がハワイにも忍び寄ってきていたんです。ハワイ州健康局では、ハワイの4つの島でデルタ株を13人の感染者から確認したと、6月25日に発表。このデルタ株が急激にハワイの住民の間で広まっていったようで、8月になると感染者数が500人を超える日が続くようになり、8月27日には1000人を超えてしまいました。ワクチン接種が始まる前の感染者数は、最大でも300人台。これほど多い感染者が毎日のように続くのは、パンデミック以来初めてのことです。
コロナで入院している人の90%以上はワクチン未接種者
現在コロナにかかり入院している人の90%以上はワクチン未接種者と判明。おまけに感染者の93%はデルタ株による感染だそうですから、ワクチンを打っていない人の間で、ものすごい勢いでデルタ株の感染が拡大しているのだと思われます。
また、ワクチン未接種者の感染が多いことから、死者数も増加。9月17日には、コロナによる死者が1日15人の過去最高を突破し、9月だけで105人が亡くなっていると報じられました(9月17日時点)。ハワイの人口は約140万人で、東京都のおよそ10分の1。それなのに、これだけの感染者と死者が出ているのですから、感染爆発の規模がいかに大きいかわかるでしょう。