そんな中でデンゼルと一緒に出来るチャンスが訪れ、これは見過ごすわけにはいかないとやる気を取り戻したそうだ。

エレンはインタビューの中で「デンゼルは撮影の3週間前から現場に入って、ストーリーを理解しようとしていたわ。彼はあまりテレビを見る人ではないから、このドラマも見ていなかったんじゃないかしら」と語り、「それでも監督を引き受けてくれたのは、彼の奥様がこのドラマの大ファンだからなの。彼は今回、チラッとやってきてサクッと監督することが今後何かの役に立つと思っていたのかもしれないわね」と続けた。

そしていざデンゼルがメガホンをとり撮影が進み始めると、彼とエレンはたびたび衝突したという

「スーパースターって、なにか理由があってスーパースターなのね」と語ったエレンは、「彼らが放つエネルギーというものが絶妙なカリスマ性を生み出しているのよ。パトリックにも、オバマにも、私がこれまでに会ったことがある人はみんな桁外れのカリスマ性があった。もちろんデンゼルにもあったわ。でも、デンゼルは映画スターでしょ?テレビドラマの監督のやり方なんて1ミリも知らないのよ」と、当時のデンゼルへの不満をぶちまけた。

デンゼルは、2016年に放送されたシーズン12の第9話「沈黙の先に」で監督をつとめた。この回でエレン演じる主人公メレディスは、1人の患者から攻撃されアゴを負傷する。そのためエレンはアゴ治療のためにワイヤーを入れているような演技をしなければならなかった。

エレンとデンゼルが衝突したのは、エレンがアドリブを入れたことがきっかけだったという。