「会うとなにかあげたくなる」天性のヒモ
服装も主張しすぎずみすぼらしくなりすぎない、絶妙なライン。彼女が服を買ってくれるだけでなく、友だちも服をくれたりもするとか。
「ヒモの本を出してからやたらみんなおごってくれるんですよ。この服は男友達が買ってくれました。Tシャツとかスニーカーとか、会うと何かあげたくなるそうです。周りの人に頼って生きてます」
ふみくんは周りの人をけしかけてオフィス検定資格を取らせたり、プログラミング技術を学ばせたりして結果的に友人知人の収入が上がることで、いろいろ買ってもらう、という特殊なヒモ経済を回しているそうです。
「周りにいるひとたちが出世したりしてくれればそこで雑用もできるし。僕が本当に夢とか野望とか持ってないんで……」と語るふみくん。周りの収入を上げるヒモとは貴重です。
彼女の言うことは「赤べこ」になって全肯定
彼女の言うことは「赤べこ」になって全肯定 しかも珪藻土の壁のように邪気を吸い取ってくれるという……。彼女の言うことに対しても「赤べこ」のようにうなずいて全肯定。落ち込んでいる時はかわりに上司の悪口を言ったりして彼女の心を軽くしてあげているそうです。彼女が凹んでいるときは、岡本太郎の真似やエルモの声真似をして慰めます。
前に、別の知人で40代のヒモ男子、K藤さん(10代でバンドマン、20代で詩人を目指し、30代はひきこもり)の話を聞いたことがあるのですが、彼は彼女が落ち込んでいる時は全裸に靴下姿で裸踊りをして楽しませたそうです。疲れた時はふくらはぎを揉んだりしていたとか。
K藤さんも、個性を主張しすぎず、調度品さながらに静かに佇んで、彼女の視界に入っても邪魔にならないようにしていたそうで、ソフト系ヒモの素養には共通項があります。