発症から3週間後、コンタクトを着けられるように
検査後、精神面はかなり楽に。目元が何度かピクピクと痙攣し始めた後、瞬きの速度がそろい始めてきました。
久しぶりにコンタクトを着けられた1週間後の通院時、教えてもらったのは病的共同運動の防ぎ方。これは、回復期に神経の回路が誤って繋がることで現れる後遺症。目や口が連動して動くのを避けるため、自宅では鏡を見ながら口だけ、目だけを動かすようリハビリしました。
目元に比べ、口元は治りが遅く、実は今でも疲れたときなどには上唇が痙攣したり、動きが悪くなったりします。しかし、担当医には発症から2か月ほど経った5月下旬に「ほぼ完治」と言ってもらえ、普通の日常生活を送れるようになりました。
心の支えになってくれた愛猫たち
この病気を患い、筆者は普段当たり前だと思っていることの尊さを痛感。自力で目が閉じられることや普通に笑えることは、とても幸せなことなのだと実感しました。それと共に闘病中、自身が周囲の視線に苦しんだからこそ、より多くの人がこの病気への理解を深め、頑張って闘っている人たちに優しい眼差しが向けらえる社会になってほしいと強く思うようになりました。
つらい日々の中、心の支えになってくれたのは崩れていく顔を気にせず、いつも通り寄り添ってくれた愛猫たちの存在。
愛猫がふみふみマッサージをしてくれたときには、つい泣きそうになりました。
顔というどうしても目に入る部位に症状が現れてしまう顔面神経麻痺は、心にも大きなダメージを与える病です。まだまだ謎が多い病気であるからこそ、頑張りすぎないよう自分にブレーキをかけたり、些細な異変ときちんと向き合ったりして、自分の顔を守ってみてください。
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<文/古川諭香> 古川諭香 愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
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