何百、何千という毛虫の大群とご対面

 そのとんでもないものとは。

「木の幹全体がゴソッと動いたのを目撃しちゃったんです。近づいてよく見てみると……」

 前田さんは視力がやや悪いのですが、その日はたまたまコンタクトを付けておらず裸眼でした。うごめくツバキの木の幹ギリギリに、顔を近づけてじ~っと見ると……そこには、何百、何千(?)という数の毛虫が木の幹全体を覆っていたそうです。

絶叫!玄関に毛虫がみっちり整列。殺虫剤を使ったらさらに地獄だった
(画像=『女子SPA!』より引用)

「思わず本気で叫んでいました。木の皮が、木じゃないんですよ! 太いところも細いところも、すべての枝を覆うようにビッシリ・ギッチリと毛だらけの茶色っぽい毛虫に覆われていて。そしてどの葉にも一面にまた毛虫の大群が……。もう隙間なく、『なんでそんなにキレイに並ぶかね』というくらいミチミチと。虫嫌いだけでなく、集合体恐怖症の人が見ても絶対叫びますよ」

 しかし、地獄絵図はそれだけでは終わりません。

ポトッ……、ポトッ……、ポトポトポトポト……

「もう即、近所のドラッグストアに駆け込んで、毛虫や害虫駆除用のスプレーを大量に買い込んできて。毛虫まみれの木に向けて、一気に大量発射!! すると、背後で『ポトッ……、ポトッ……、ポトポトポトポトポトポトポトポトポトポト……』と、何かが落ちるような音が聞こえたんです。振り向くと、後ろにあった木にもものすごい量の毛虫が!」

 どうやら前田さんの噴射した毛虫駆除のスプレーが、風に流されて他の木も偶然直撃した模様。

絶叫!玄関に毛虫がみっちり整列。殺虫剤を使ったらさらに地獄だった
(画像=『女子SPA!』より引用)

「後ろの木にもびっしりと無数の毛虫がいて、一匹ずつ糸(?)を出しながら地面に落ちていって……。虫嫌いの私が、数千匹(?)の毛虫に囲まれて、なんかもう声が出なくて。気を抜いたら毛虫に囲まれたその場で倒れそうでした(笑)」

 話を聞いていても、ホラー映画を観ている気分。間近で毛虫を見た前田さんも、毒針毛が飛んできてエラいことになったのでは?

「毛虫はスプレーのように毛を自由に発射するわけではないのでそれは大丈夫。じつは結構子どものころから、毛虫をめっちゃ近くでガン見したりはしてました。近づいただけではえらいことにはなりませんよ~。不用意に触ってしまったりすると被害に遭うんです」と冷静に返す前田さん。なるほど……。