心が折れそうになったときに言われた、次男の言葉
――子どもは友達と遊んだり、ゲームをしたがる思うのですが、どう対応していたのですか?
茂森:うちの場合は小6のときも週に1回は近所のお友達と公園で2時間思い切り遊んでから塾へ行く日を作っていました。その辺りのメリハリは、次男のときのほうがうまく対応できるようになった気がします。
ゲームは、長男がやりたがらなかったんです。その影響で次男もやっていなかったんですけど、昨年『あつまれ どうぶつの森』をやりたいと言い出したのでNintendo Switchを買いました。受験まで1か月を切っていたのですが、息抜きとして1日に1時間だけと決めてやらせていました。
――中学受験を通して、心が折れそうになったことはありませんでしたか?
茂森:昨年の11月に次男の模試の結果があまりよくなくて「もう受験はやめようか」と言ったことがありました。次男は長男が大好きなので同じ学校を目指していたのですが、長男のときと比べ物にならないくらい倍率が上がっていたんです。「お兄ちゃんのときより100倍、200倍勉強しないと無理だよ」と言ったのですが、次男は「ここまで頑張ったんだからやりたい」と言いました。
「じゃあママはどうしたらいいかな?」と聞くと、次男に「ママは何もしなくていいからそばにいてほしい」と言われて。だから、勉強しているときはどんなに眠くても横に座っていました。6年生は塾が終わるのが夜9時なので、食事とお風呂を済ませるともう10時。そこからまた勉強するので、寝るのが夜中の12時になってしまうんです。
朝型の子だったのですが、朝は8時に家を出れば学校に間に合うので、ぎりぎりまで寝かせていました。かわいそうなくらい勉強させていたなと思います。
“胸が弾むこと”を自分なりに見つけてみては
――見守る側の親も辛いですね。その努力の甲斐があって2人とも志望校に合格されたんですね。
茂森:娘は幼稚園のときから高校まで一貫の学校に通っているので、これで一旦我が家の受験が終わりました。7年間ずっと受験生を主役とした家族の過ごし方をしていたので、「普通の生活に戻れた!」という感じです。受験生は夏期講習やゴールデンウィーク特訓があるので好きに出かけられなかったし、夜は遅くなるので、塾には車で送迎していてお酒も飲めませんでした。子どもたちに「ママもうお酒飲めるね」と言われました(笑)。
――世の中のママ達も育児や仕事など大変なことが多いと思います。茂森さんのように明るい笑顔でいるためには何が大切だと思いますか?
茂森:大したことは言えないんですけど、自分の中でママや主婦という役割以外の楽しみを作ることかなと思います。
私は最近Instagramを始めたんです。YouTubeの動画『大集合「ぼよよん行進曲」 お兄さんお姉さん中西圭三さんといっしょ』に参加したときに、医療従事者の方から「あゆみおねえさんを久しぶりに見て、元気そうで自分も元気が出ました。明日からも頑張ります」とコメントをいただいたんです。
それを読んで、こんな私でも忘れられていなかったし、何かできることがあるかも、と思って始めてみました。3人の子どものお弁当を作っているので、それをアップしてみると温かいコメントをいただけて、日々の楽しみになりました。
茂森:息子には「もっとおしゃれな撮り方あるじゃん?いろんな芸能人を見て勉強して」と言われるんですけど(笑)。愚痴っぽくならないように「楽しいことを投稿する」と決めてやっています。何か胸が弾むことを自分なりに見つけられると「明日も頑張ろう」と思えるかもしれませんね。
<取材・文/都田ミツコ 撮影/山川修一>
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