『おかあさんといっしょ』(現・Eテレ)に「あゆみおねえさん」として1993~1999年で出演していた茂森あゆみさん(49歳)。速水けんたろうさんと歌った「だんご3兄弟」の大ヒットでも知られています。
前編では、うたのおねえさん時代の体験談や出産後の壮絶な子育ての苦労について語ってくれました。
【インタビュー前編】⇒元うたのおねえさん・茂森あゆみが語る子育て「今思えば産後うつだったかも」
17歳と12歳の男の子、10歳の女の子のママでもある茂森さんは、今年の春まで2人の息子さんの中学受験に取り組んでいたそう。その経験を通して感じられたことや、受験生への寄り添い方を聞きました。
長男の中学受験を決めた理由
――前回は1人目のお子さんのワンオペ育児が大変だったというお話を聞きましたが、その後、2人のお子さんを出産されたんですね。
茂森:長男を産んだあと2人目がなかなか授からなかったんです。長男が3歳の七夕で「弟がほしい」と短冊に書いたら、翌年の七夕に本当に次男が産まれました。
――すごいお話ですね!
茂森:長男は「僕がお願いしたから産まれたんだ」と言って、弟をとても可愛がってくれます。そんな長男は今17歳なんですが、小学校3年生のときに「パパと同じ学校に行きたい」と言い出して、夫の大学の附属の中学を受験することになりました。
――子育てには受験というハードルもあるんですね。それまでは中学受験は考えてはいなかったのですか?
茂森:全然考えていなくて、長男も次男も公立小学校に通わせていました。どうすればいいのか先輩ママたちに相談すると、東京では中学受験をする子は「新4年生」と呼ばれる小学校3年の2月から受験のための塾に通い始めるのが一般的だそうです。家の近くに大手の塾があったので、そこへ小3の2月から入れることにしました。
塾は1学年が成績順で16クラスくらいに分かれていて、そこで初めて子どもが点数のみで評価される経験をすることになりました。
受験生に寄り添う上で大切なこと
――厳しい世界なんですね。
茂森:塾の先生に最初に「勉強は僕たちに任せてください、その代わりお母様はお子さんを塾にお見送りするときは怒らないでください」と言われました。テンションが下がったまま授業を受けると集中できず、もったいないからということでした。だから子どもが「今日は塾に行きたくない」と言っても怒らないように気を使っていました。
――他にも気をつけていたことはありますか?
茂森:親も子も、「結局、大切なのは体力だな」と思いました。長男も次男も幼稚園から小5まで水泳に通っていたので体力づくりにはよかったのかなと思います。
――勉強面で、小さい頃からやっていてよかったことはありますか?
茂森:本の読み聞かせは大事だと思いました。長男は4歳まで一人っ子だったので私が1日に何冊も読み聞かせをしていたんです。たまたまかもしれないですが、長男は本が大好きになって国語も得意でした。次男のときは2歳下に娘もいたので私が手一杯で、寝かしつけは読み聞かせではなく子守歌を歌っていました。そのせいなのかわかりませんが、次男は本があまり好きではなくて、国語ですごく苦労しました。