今年7月からカナダ・バンクーバーに留学中の、お笑いコンビ「オアシズ」の光浦靖子(50)。
7月22日に「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)にリモート出演した時には、「常に人の目を気にして長いこと生きてきて。人の目を気にせず歩くとか勉強したくてするとか、こんなにストレス感じずに人って生きていいんだ!って。バンクーバーの街を歩きながら涙出たもん」と、自由で楽しい留学ライフの報告をしました。
さらに8月5日の出演回では「コロンビア人の30代の女性と仲良くなりました!」と、友人もできて、ますます充実しているようです。
そんな光浦靖子は留学前に2冊の著書『私が作って私がときめく自家発電ブローチ集』『50歳になりまして』(ともに文藝春秋社)を上梓しています。そこには、自分でときめきを作る「自家発電」という発想や、50歳での留学を決断に至る経緯など、気になることがいっぱい。
そこで『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』などの著書があるドラマライターの田幸和歌子さんに2冊の本を読み解いてもらいました。(以下、田幸さんの寄稿です)
女性芸人のパイオニアとしての光浦靖子
光浦靖子さんとは、山田邦子、清水ミチコ&野沢直子に続く世代の女性芸人のパイオニア的存在であり、非・吉本芸人の道を大きく拡幅させた人だと思います。
今は役者業でも引っ張りだこの売れっ子揃いの人力舎において、一時期(まだ相方の大久保佳代子さんがOLのほうをほぼ本業にしていた頃)、光浦さんがただ一人で人力舎を支えていたとテレビ番組で同事務所の後輩芸人たちに言われていました。
特にめちゃイケでは「学級委員キャラ」「優等生・堅物キャラ」として、アホの濱口優さんなどとの対比の役割も担ってきました。
いまは「インテリ芸人」と言うと、クイズ番組に出る人ばかりで、笑いは二の次に見える人も多いですが、そういったかたちの露出ではなく、シニカルな笑いの中で鋭い感性や豊富な語彙力を生かしたインテリジェンスの光るトークをするタイプ。正しく「元祖インテリ芸人」ではないかと思います。