②料理の全工程を一人でやらせる
ある親御さんのエピソードなのですが、毎日の夜ご飯を小学校低学年の子ども2人だけで作らせているんだとか。
料理を仕上げるのに3時間以上かかり、夕飯が深夜になるそうで、「大変なのよ!いつも遅くて!」と嘆いていましたが、私は強い違和感を抱いてしまいました。
小さな子供が料理という一連の工程をすべて完璧にできるなんて、親の勝手な妄想ではないでしょうか? 有名レストランの厨房には何人のシェフがいるでしょうか? 料理を分担して人と協力することも大切ですし、自分の得意技を見つけることも有意義だと私は考えます。
料理が100%楽しい作業と、無理に思わせる必要はありませんが、ツラい体験をさせる時間でもないはず。その子の年齢や個性に応じて、任せる作業を決めてみてはどうでしょうか?
比較的実践しやすいのは、「混ぜる」や「こねる」という作業。台所が暑ければ、涼しい食卓で楽しみながら取り組んでみるのも良いと思います。
③つまみ食いを叱る
子どもと料理をしているときに必ずや出くわすのが、「つまみ食い」。これを厳しく叱ることが教育だと考える人もいるでしょう。目の前に美味しそうな食べ物を発見したら、食べたくなるのは本能。それを受け止める寛容さは必要です。
また、お腹をすかせた状態で料理をさせるのもオススメできません。大人がお酒を飲みながら料理を楽しむことがあるように、子どもにも“おいしいゆとりや隙間”を与えてOKだと思います。
我が家ではしばしば息子とケーキ作りをするのですが、トッピングする果物は多めに準備するようにしています。子どもの感性を尊重しながら多少の失敗は見過ごすようにすれば、大人の感覚とは違った唯一無二のケーキが出来上がるはずです。