ファッション誌やCMのほか、数々の芸能人、モデル、「逃げ恥」や「黒革の手帖」など人気ドラマのスタイリングを手掛けるスタイリストの亘つぐみさん。インスタグラム(@tsugumiw)で披露しているご自身のファッションやライフスタイルも、多くの女性から支持されています。
亘さんのコーディネートは、どれもシンプルで洗練された華やかさがあります。還暦を迎えても、なおパワフルに、自由に毎日を楽しむ姿が印象的。
そんな亘さんが「体型が崩れてきた、お金がない、センスに自信がない…」などといった悩みを抱える女性に、少しでも前向きにおしゃれを楽しめるコツや秘訣を伝授。
第10回目は、「つぐみさんの気になる人生について」です。2回に渡ってお届けします。
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服がとにかく大好きでスタイリストに
――ファッションに目覚めたのはいつでしたか?
亘つぐみさん(以下、亘)「服が昔から好きで、小学生くらいの頃からもう興味があったんです。それで働くならファッション関係がいいと思い就職したのがきっかけ。18歳で最初に入社したのは伊勢丹で、そこからずっと洋服に携わっています。逆に、ファッション以外の仕事をしたことがないですね」
――スタイリストを目指したきっかけはなんだったんですか?
亘「伊勢丹での販売職を経て、〈VALENTINO(ヴァレンティノ)〉でプレスの仕事をしていた時に、当時の『DUNE(デューン)』の編集長に『そんなに服が好きならやってみたら?』と、スタイリストを勧められたんです。『君みたいな性格は向いていない』と言われたこともたくさんあるけど(笑)。
『VOGUE』などを見ているうちに、こういう写真を撮れたらかっこいいなっていう、ファッション写真に目覚めていたんですね。こういう仕事はどうしたらできるのかと考えた時に、スタイリストという存在がいることを知って。それなら、自分がスタイリストになればできると思ったんです」
給料はすべて洋服につぎ込んでいた
――ちなみに若い頃はどんな格好をしていたんですか?
亘「10代の頃は、DCブランド最盛期でしたね。中学生では〈VAN(ヴァン)〉や〈JUN(ジュン)〉が流行していてトラッドだったし、高校生は〈BIGI(ビギ)〉とか〈MOGA(モガ)〉とか〈NICOLE(ニコル)〉とか。
伊勢丹に入ってからは、私はメンズのインポートをよく着ていたんだけれど、そのうちハイファッションに興味を持ち、ブランドものを着るようになりました。〈VALENTINO〉の広告を見て、すごくカッコいいと思ったので、その後26歳くらいでバレンチノのプレスになり、それからはほとんどブランドものばかり着ていましたね」
――20代で全身ハイブランドを着るには、お金がかかりますよね。
亘「自分の給料は、すべて洋服につぎ込んでいましたね。大きな声では言えませんが、当時の交際相手からも、親からもお金をもらって、めちゃくちゃ買ってました(笑)」