いよいよ社殿 心をこめてお参りしましょう
参道の長い階段を抜けると「神門」
石段を登り第五鳥居をくぐると、朱色に彩られた社殿が現れます。ようやく本殿のあるエリアです。正面の神門の先に箱根神社の拝殿、右へ行くと九頭龍神社新宮や安産杉があります。
水を司る龍神に良縁を願おう「九頭龍神社新宮」
箱根神社の末社にあたる九頭龍神社の分霊が祀られています。九頭龍神社は、良縁成就にご利益があるとして、特に女性に人気のスポットですが、本宮への道は交通が不便で、体力や時間の余裕がないかたには参拝が難しい場所にあります。ですが、こちらでも、同じ九頭竜の神様にお参りできるのです。
入り口にある「龍神水」は、芦ノ湖を満たす箱根の湧き水で、飲むこともできます。授与所で持ち帰り用のペットボトルを購入できますよ。
本殿の前からも見えているヒメシャラの純林は、九頭龍神社新宮から奥の道を行くと近くに入れます。こちらは自生の林としては最北ということで、神奈川県の天然記念物となっている林です。同じ道から、箱根神社を建てた万巻上人の奥津城(おくつき=神道の墓)にも行くことができます。
源頼朝・政子も祈願した「安産杉」
源頼朝・政子が安産祈願をし、鎌倉三代将軍実朝を無事出産できたと伝わる安産杉です。神社へ伝わる話によれば、この木はもともと古代祭祀が行われていた時代に神籬(ひもろぎ)として崇められてきた木とのこと。
神籬とはなんでしょうか?常に神様がいる神社以外の場所で、神様が宿る依り代となる木のことです。例えば、下の写真のような神籬ならみたことがあるのではないでしょうか。
新しい建物が建てられるときによく行う地鎮祭の祭壇です。注連縄で区切られたエリアの中にこの祭壇が設置されますが、奥の榊の木にお供えをしていますね。つまり、ここではこの榊が「神籬」で、神様が宿っているのです。
箱根神社のこの安産杉は、このような神様が宿る木として、古代祭祀の時代から大切にされてきた木ということになります。そんな木でしたら、頼朝・政子夫妻が安産を祈願したという話も、うなずけますね。
箱根神社のご祭神に参拝「本殿」
さまざまなパワースポットのある箱根神社の中心、ご祭神のいる本殿です。箱根神社は歴史に名を残した武将達からも崇敬を受けてきたというだけあり、特に勝負運向上や事業の成功に強いご利益があると言われ、政財界からの参拝も多いとか。
ご祭神は、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)、木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)の3つの神様を総称した「箱根大神(はこねのおおかみ)」です。瓊瓊杵尊と木花咲耶姫命は夫婦で、彦火火出見尊はその間の子にあたり神話では「山幸彦(やまさちひこ)」として知られています。