【見どころ3】雲魚亭(小川芋銭記念館)
河童の小径からアヤメ園方向へ戻る途中に、雲魚亭(うんぎょてい)へ向かう階段が現れます。雲魚亭とは、19~20世紀前半にかけて活躍し、河童の絵を描き続けた日本画家・小川芋銭(おがわうせん)の居室兼アトリエです。
昭和12年に建築され、現在は市指定文化財に認定されています。東、西、南面は全面がガラス張りとなっていて、自然光を取り入れやすい設計になっているそうです。館内では、パネル展示や道具の紹介などがされています。
小さな庭園には、小川芋銭が揮毫した石碑群があります。長らく医療現場に置かれていた石碑でしたが、病院の閉鎖に伴い寄贈されました。雲魚亭は、土日祝日のみ館内見学が可能で、館内の写真撮影は不可となっています。
【見どころ4】河童の碑
雲魚亭(小川芋銭記念館)から徒歩すぐの場所には、「河童の碑」が建てられています。碑は、牛久沼が覗ける竹林を進んだ突き当たりにあります。
こちらの碑は牛久市指定文化財となっていて、小川芋銭没後の1952年に、彼を敬慕する池田龍一氏ら7名の方々によって建立されたのだとか。大きな河童の姿が刻まれています。
ちなみに晩年の小川芋銭は、禅僧・良寛(りょうかん)に学ぶ生活のようであったと言い伝えられています。質素な生活を送りつつ、その人格者ぶりに彼を慕う人々も多かったそうです。
【見どころ5】得月院(小川芋銭のお墓)
得月院は、雲魚亭から徒歩約8分のところに位置する寺院です。ここまでご紹介してきた小川芋銭のお墓があります。本堂の裏手に回れば見学可能です。本堂は素朴ながらも趣のある造りになっています。
本堂脇に立つカヤの木は、市指定文化財の天然記念物です。推定樹齢は約500年の大木で、小川芋銭の作品のなかでもモチーフとして使われたことがあります。樹高は20メートルもあります。