茨城県南部に位置する「牛久沼」は、古くから河童と縁が深い場所と言われています。水辺、田、森、がコンパクトにまとまった自然豊かで長閑なスポットです。お車はもちろん、徒歩でも散策を楽しめます。この記事では牛久沼の基本情報、見どころ、見学の所要時間などをご紹介しています。
牛久沼とは
著名な画家が愛した風景が広がる
牛久沼とは、茨城県龍ヶ崎市にある湿地です。最大水深3メートル、平均水深1メートルと浅く、周囲の長さは約25キロメートルあり、サイクリングで沼を一周する方もいらっしゃいます。
水辺近くには田と森が広がる自然豊かなスポットで、歩いているだけで気持ちがほぐれます。牛久沼のほとりにあるアヤメ園では、毎年6~7月にかけて水郷ならではのアヤメ、ハナショウブ、カキツバタが見頃を迎えます。
この美しい里山風景に心打たれた人物のひとりに、小川芋銭(おがわうせん)がいます。小川芋銭とは、1800年代後半~1900年代前半にかけて活躍した日本画家です。晩年は牛久沼のほとりに居宅兼アトリエを構え、農業を営みながら生活しました。
河童と縁が深い場所
牛久沼には、古くから河童伝説があります。詳細については語られていませんが、先述した日本画家・小川芋銭は別名「カッパの芋銭」と言われたように、河童の絵を数多く残したことで有名です。
牛久沼独特の自然環境からそのような伝説が生まれたのかもしれませんね。ちなみに牛久市内を散策していると、あちこちに河童をモチーフにした物や場所を見かけます。
それでは早速、以下より牛久沼の見どころをご紹介していきます!
【見どころ1】牛久市観光アヤメ園
牛久市観光アヤメ園は、牛久沼のほとりに位置する公園です。市営公園のため入場料は不要で、自由に出入りできるようになっています。
総面積約8,000平方メートルの敷地があり、毎年6~7月にかけては約200品種のアヤメ、ハナショウブ、カキツバタ等が咲き誇ります。他にも、藤棚、蓮の花、紫陽花など、多様な草花を観賞することができます。
公園のすぐお隣には田んぼが広がり、田園風景を楽しむこともできます。牛久沼らしく、河童の銅像もありますのでぜひ見つけてみて下さい。
【見どころ2】河童の小径
アヤメ園を出て牛久沼沿いに20分程度歩くと、河童の小径(こみち)に到着します。ここにはボードウォークが用意されており、木の板を渡りながら沼の様子を間近で観察することができます。
長さは非常に短く、2~3分もあれば端から端まで到着できるでしょう。草木が生い茂っており、曇りの日に散策すると、本当に河童が出てきそうな雰囲気を味わえます。
ここから先に散策路はありませんので、Uターンしてアヤメ園方向へ戻ります。