滋賀を代表するグルメと言えば近江牛ですね♪今回は、明治時代から続く老舗「近江牛専門店れすとらん松喜屋 本店」をご紹介。極上の近江牛の素晴らしさを知り尽くしているからこその調理法で提供される絶品料理を、是非味わってみませんか?
近江牛と「近江牛専門店れすとらん松喜屋 本店」
近江牛は、滋賀県内で飼育された期間が最も長い黒毛和種のことで、枝肉格付がA4・B4等級以上など一定の要件を満たすことで認証「近江牛」と呼ばれ、認定書と認証シールが発行されています。
やわらかくきめ細やかな肉質、全体に細かく入った美しい霜降り、そしてその脂が甘く旨味のあることが特徴です。琵琶湖と山々に育まれた豊かな水系と肥沃な土壌に恵まれた穏やかな気候の滋賀県で飼育されることによって、日本三大和牛の一つに数えられるだけの素晴らしい肉質になります。
中でも近江牛は長い歴史を誇り、約400年前の江戸時代まで遡ります。牛肉を食べることが禁じられていた当時、彦根藩だけが牛肉の生産が許され、牛肉の味噌漬けを薬用として将軍家へ贈っていたそうです。今でも、将軍家から彦根藩への礼状が残っているのだとか。
「近江牛専門店れすとらん松喜屋 本店」は明治初期に全国に近江牛の名を広めた老舗で、明治・大正・昭和の3代にわたって宮内庁御用達として天皇が召し上がる近江牛を大膳寮に納めていたそうです。
2018年4月に精肉店の道向かいに3階建てのれすとらん棟がオープン。新しい建物の中で、最高の素材を色々な調理法で味わえるようになりました。衛生的管理がきちんと行われている中、氷温冷蔵庫で近江牛を低温熟成させるのがこだわりで、いつでも最高の状態で味わうことができます。また、ソムリエも在中しており、お料理に合わせたワインをコーディネートしてもらえます。
「ステーキ割烹 雪:近江牛極上ヒレ80g」と「ステーキ 松喜:近江牛サーロイン120g」 それでは実際に筆者達がいただいた2つのコースについて、まずは共通するメニューからご紹介し、その後それぞれのコースの独自メニューについてご紹介していきます。
「喜」コースを含む牛肉割烹で提供されるヒレは70~80g程度、サーロインは80~90g程度になりますが、それ以上召し上がられたい場合は、お店に問い合わせると対応してくださる場合がありますのでご相談くださいね。
共通のメニュー
近江牛の冷しゃぶ ゴマ餡
ピンク色にサッと茹でて冷やされ、綺麗に盛り付けられている近江牛にしばらくお箸も持たずに見とれてしまいます。穂紫蘇も添えられていて目にも華やかな一皿。ゆるく練り上げられたゴマ豆腐が近江牛の冷しゃぶにかけられています。
醤油を泡立てて固めた物が添えられているので、全て一緒にいただきます!近江牛のやわらかさと旨味にウットリ♪最後に紫蘇の風味がしてサッパリといただけます。
八寸盛り
左から鴨の蒸し煮・牛肉のぬた和え・数の子の味噌漬け・近江牛ロースの握り寿司が盛り付けられた繊細かつ豪華な一皿。鴨は噛みしめるほどに味わい深く、牛肉のぬた和えには上にイカが乗っていて酢味噌でいただく近江牛の美味しさが発見できます。
数の子もちょうど良い塩梅で味噌床に漬かっています。握り寿司は、近江牛サーロインのほうが舌の上にくるように口に運ぶと体温で霜降りの脂がとろけるような感触で、ホロッとほぐれる寿司飯と合わさる美味しさがたまりません。敢えて寿司酢の配合を控えめにしてあるのでしょうね、近江牛の風味の良さが存分に感じられます。
揚げたての近江牛の唐揚げ
近江牛に砂糖醤油で薄く味が付いているのでそのままいただいても十分美味しいのですが、冷たい器に入った冷たいつゆに少し浸していただくと美味しさが際立ち、ジュワッとお肉の旨味が口中に広がります。
近江牛と温野菜のしゃぶしゃぶ
最初にいただいた冷しゃぶとは打って変わって、温かいまま近江牛が持つやわらかい食感を実感することができます。限りなく生に近い状態で運ばれてきますが、出汁が熱々ですので、みるみるうちに火が入ります。
水菜をクルッと巻いていただきます。シャキシャキした水菜が食感のアクセントになり、顔がほころびます。筆者は思わず出汁も少し飲んでしまいました(笑)。
野菜と魚介の肉味噌グラタン
海老・ホタテ・鶏のひき肉がたっぷり入った熱々のグラタンです。コッテリとクリーミーな味付けですので、この分量がちょうど良い♪
季節のスープ
見た感じ、かぼちゃの甘味をいかしたスープかと思いきや、スパイスが効いていて大人向きの味になっています。こういう味の変化球で驚かされるのも楽しいものですね。