それでも貧困層は減らない
ここまで、開発の進んだ綺麗な街並みをご紹介しましたが、それらは本当に一部の地域だけで、そこから離れるとすぐに貧困層の住む昔ながらの古い家屋が立ち並びます。
アンゴラは、多くのアフリカ諸国と同様にコレラやマラリアなどの感染症が多いうえ、乳幼児の死亡率が世界で最も高く、平均寿命も世界トップレベルに短い国でもあります。
アフリカ諸国は、地中資源に依存する国と先進国のODAや国連(IMF)に頼るなどで政府関係者ばかりが潤いますが、多くの国民は一日2ドル以下で生活する貧困層です。
ルアンダの物価は本当に世界一高い?
そんな貧困層を多く抱えるアンゴラですが、首都ルアンダは2007年から2017年にかけて、物価高の世界ランキングで度々世界一となり注目されていた時期がありました。本当に物価が高いのか、現在はどうなのか、実際にお店へ入って確かめてみます。
Supermercado Maxi(スーパーマーケット)
こちらは、ルアンダ中心部にある「Supermercado Maxi」という大手チェーンのスーパーマーケットです。アンゴラ国内で採れた新鮮な自然栽培野菜を売りにしており、食品を中心に幅広く様々な商品が並びます。物価を実際に見てみると特段高いと感じる商品は見当たりません。あえて言うなら、輸入食品が少しだけ高い印象です。
アンゴラの通貨単位は「クワンザ(KZ)」です。2021/7現在、1KZ=0.17円です。下の写真の左側の137KZと書かれた缶の飲み物は、日本円でおよそ23円です。
すぐ右隣にある白い箱Genial(ポルトガル産の赤ワイン)は2,600KZで442円。日本では、これと同じワインがネットにおよそ1,300円で販売されていました。アンゴラはポルトガルから短距離という輸送量の安さもあるのでしょうが、日本と比べてもかなり安いように思います。
Dakaza(インテリア用品店)
地産地消の食糧が多いためスーパーマーケットは例外的に安いのかと思い、政府関係機関が立ち並ぶ通りに位置する高級インテリアショップ「Dakaza」へ行ってみました。上段にある緑色の服を召した置物は3,000KZ。日本円にして510円です。「高すぎる!」という価格ではありませんよね。
そのほかの雑貨もそれほど高いとは思いませんでした。日本人が見れば、どちらかというと「安い」という感覚のように思います。