バツイチ子持ち女性が婚活で大切にしたい4つのこと

(写真=PIXTA)

バツイチ子持ち女性が婚活をするとき、どういったサービスやイベントが狙い目なのか、柳原さんに伺いました。

参加しやすい雰囲気のサービスを選ぶ

「シングルマザー向けの婚活サービスは、民間でも行政でもまだまだ少ないです」と柳原さんは語ります。自身が利用者だったときに、婚活への敷居の高さを感じていたそうです。柳原さんが進めたサービスの改善は、スタッフの意識改革や施設のキッズルーム併設、子供も一緒に参加できるイベントの企画などです。

婚活サービスを選ぶ際は、スタッフが話しやすい雰囲気か、子持ちシングルにフレンドリーなサービスか、などをチェックするとよいそうです。年齢層を区切って募集しているイベントなども、シングルマザーにとっては参加しやすくておすすめだとか。

出会いの場は「イベント」が狙い目

柳原さんはまず、イベントに参加することをおすすめしています。直接会って話をするイベントは人柄を見てもらいやすく、コミュニケーション能力の高いシングルマザーは、婚活中の男性から人気があるそうです。条件が先に立つお見合いやデータ検索では、条件フィルターで外されてしまいやすいという側面も。

柳原さんからは、「子供を持つ女性でもOK」の男性だけ集めたイベントやサービスもいいかも、というアドバイスもありました。しかし、最初から明確に「シングルマザーOK」を打ち出さなくても、人柄に引かれて気持ちが変わる男性も多いそうです。

柳原さんは現在、男性の意識改革にも取り組み始めています。シングルマザーが再婚しやすくなるためには、男性側の「自分の子供を生んでもらう」価値観から、「子供を持った女性のパートナーになる」価値観へのシフト、女性の条件から内面に目を向ける意識のシフトが必要です。婚活サービスを探す際は、男性へのセミナープログラムや面談が充実しているかに目を向けるのもコツと言えるでしょう。

結婚という最終形にとらわれない

シングルマザーが再婚を考えるとき、そこには戸籍の問題、子供の苗字の問題、離婚した子供の父親との関係など、さまざまな問題が絡んできます。柳原さんは、シングルマザーの婚活は必ずしも再婚に直結しなくてもいいのではないか、と語ります。

「シングルマザーにとっては、婚活が結婚に直結するのもちょっと気が重いもの」と柳原さん。そんな思いも込めて、荒尾・玉名地域結婚サポートセンターの事業の名称は、恋の花を咲かせるお手伝い、といったニュアンスの「KOIBANA」にしたそうです。

現在、柳原さんには新たなパートナーがいます。けれど籍は一緒にしない事実婚の関係。そして、子供のパパはあくまで離婚した父親で、柳原さんのパートナーは「ママのパートナー」として、子供にとっては仲の良い「友達」のような存在なのだそうです。「もちろん、これは私の場合」と、柳原さんは断りを入れます。パートナーに求めるものはいろいろな形があっていい、ということです。

子育て環境にも注目

シングルマザーにとっては、子育てが最重要事項。柳原さんは「子育て環境として地方はおすすめです」と言います。その理由は、自然豊かで広々とした環境や子育てに関する公的なサポートや補助の充実。少子化と人口減に悩む地方では、子育て政策に重点を置いている自治体が意外と多いのです。

荒尾・玉名地域結婚サポートセンターでは、隣接する福岡・博多地域のシングルマザーも対象に含めているそうです。都市部で子育てをしているシングルマザーは、現住所にこだわらず、通勤圏内や生活圏内にある近隣市町村での婚活を視野に入れてみてもいいかもしれません。

バツイチ子持ち女性の本音は「リラックスできる相手がほしい」

(写真=PIXTA)

柳原さんは、シングルマザーに向ける次のような思いを吐露しました。

「シングルマザーは常に頑張っているけれど、母親だって人間であり、限界があります。自分と子供の関係が煮詰まってしまうようなとき、パートナーは中立的な立場で間に入ってくれる貴重な存在。結婚をしなかったとしても、気持ちを吐き出しリラックスできる相手がいるのは大切なことだと思います」

子育てで忙しい毎日、新しい人間関係を作る煩わしさを思うとパートナー探しを後回しにしたくなるかもしれませんが、「ハグしてもらえる人」の存在は大きいのかもしれません。

シングルマザーのパートナー探しは、「こんな相手でなくてはいけない」「この時期でなくてはいけない」という理想形があるのではなく、もっと多様かつ長いタイムスパンで、それぞれに心地よい落ち着く形があるということなのでしょう。

自分が心地よい関係を、安心できる相手と

(写真=Antonio Guillem/Shutterstock.com)

筆者にも離婚経験はありますが子供はいないので、シングルマザー当事者であり、その目線で事業の企画を行う柳原さんの話は非常に興味深いものでした。

「結婚とはこうあるべき」といった規範に自分をはめ込もうとすると、当てはまらない要素との間で葛藤が強くなってしまいます。お手本をなぞって生きなければならないのではなく、自分が心地良いように自由に生きればいい、そう考えられると楽になりますよね。

「結婚相手として選んでもらえるだろうか」という気持ちがよぎるとき、シングルマザーという要素は不安材料なのかもしれません。ですが、見方を変えれば、むしろそこを乗り越えてくる男性とお互いの人間性で結びつくための強力なフィルターなのではないか。そんな気もしました。

文・菊池とおこ/DAILY ANDS

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