水に浮かぶカラフルな紫陽花が話題になった雨引観音ですが、歴史的にも霊験あらたかな観音様として、信仰を集めています。フォトスポットとしてはもちろん、関東屈指の強力なパワースポットとしても有名な雨引観音にお参りしてみませんか?
雨引観音(あまびきかんのん)って?
雨引観音や茨城のあじさい寺として有名ですが、正式名は「雨引山楽法寺(あまびきさんらくほうじ)」と言います。「雨引観音」のいわれは、干ばつの際に雨乞いを祈願、救われたことで、嵯峨天皇から勅命により賜ったとされています。
587年に創建されて以来、推古天皇の病気平癒、聖武天皇と光明皇后は安産祈願、江戸の商人・紀伊国屋文左衛門は商売繁昌を祈願するなど、霊験あらたかな寺として、関東屈指のお寺となりました。ご本尊の延命観世音菩薩は国の重要文化財に指定されており、坂東24番札所としても有名です。
近年では、6月上旬から7月中旬の紫陽花の開花時期には、写真映えスポットとして大人気となる雨引観音。紫陽花シーズンの写真映えスポットと共に、パワースポットや楽しみ方をご案内します。
厄除けの石段
茨城県の筑波連山北部に位置する雨引山の中腹にあります。駐車場に車を停めてから本堂までは、階段を昇ります。行く手に朱色の門が見える階段は、全部で145段。「厄除けの石段」と呼ばれ、1段ごとに「南無観世音菩薩(なむかんぜおんぼさつ)」と唱えながら上りきると厄が落ちると言われています。結構急なので、実際に唱えながら登るのは、かなりハードな修行になりそうです。
苔むした石段の両脇には、10種3,000株もの紫陽花が咲き競い、美しい参道となっています。まっすぐに伸びる石段と紫陽花の景色が美しく、鮮やかな門と周囲の緑が映えるポイントです。途中、右手に大きな屋根の鐘楼堂などもあるので、お見逃しなく。
朱色の仁王門とその先に手水舎
階段を登り終えたところに、悠然と建つのが、遠くからでも目を引く、鮮やかな朱色の仁王門。鎌倉時代の仏師によって作られた仁王像を祀っています。300年以上前に建てられた門は、日光東照宮の表門と対比されることもあるそうで、茨城県指定文化財となっています。
仁王門をくぐると、手水舎があります。手水鉢に、紫陽花を浮かべる水中花で、大人気スポットです。でも、焦らないで!この先にも、写真映えスポットはたくさんあるので、混雑時は、時間をずらしてみると良いかもしれません。