火起こしでは炭をジェンガのように積み上げる

――火起こしなど、バーベキューは準備がとにかく面倒くさいのですが、コツはあるのでしょうか。

中村:火起こしはめちゃくちゃ時間がかかりますよね。火起こしのポイントは、炭をジェンガのように積み上げることです。上昇気流を利用すると、「煙突効果」という現象ですぐに炭に火がつきます。筒状の火起こし器があると便利なんですが、炭を積み上げるだけでも効果的ですよ。着火剤を置いて、炭を積み上げて、着火剤に火をつけて……。さらに、手持ち扇風機で風を当ててあげるとめちゃくちゃ簡単ですよ。

野菜は切らずに“丸焼き”がサイコー!BBQのプロ“焼師”に聞く極意
(画像=『女子SPA!』より引用)

――手持ち扇風機がバーベキューの火起こしで活躍するとは思いませんでした!「炭は備長炭が良い」というイメージがあるのですが、どうでしょうか。

中村:備長炭は金属のように硬いんですよ。そして火がつきにくい。高級焼き鳥屋さんとかで使われていますが、業務用のコンロで火をつけています。一般家庭では無理ですよね。

 僕の場合は、「オガ炭」という、オガクズを固めて炭にしたものを使います。こちらも比較的火がつきにくいですが、備長炭よりはつきやすいです。煙も出にくいので、食材や身体にニオイがつきにくいです。

バーベキューの網は熱いうちに洗うべし

野菜は切らずに“丸焼き”がサイコー!BBQのプロ“焼師”に聞く極意
(画像=『女子SPA!』より引用)

――肉を食べて楽しかった! で終わればいいんですが、最後の片付けが面倒くさいです。使い終わった網を綺麗に洗うのに苦労します。

中村:熱いから網が冷めてからやろう、面倒くさいから翌日片付けよう、と放置してしまう人が多いんですよね。網がアツアツのときに洗うのがポイントです。中性洗剤を網にかけ、金たわしでゴシゴシ擦ると綺麗になります。ただ、かなり熱いので厚手のグローブをつけてくださいね。

 バーベキューで使った炭は、火消し壺に入れるなどして、空気を遮断すると、すぐ火が消えます。使い終わった炭は「消し炭」って言うんですけど、火がつきやすいので、次回のバーベキューで活躍しますよ。炭を使わない場合は、燃えるゴミとして捨てましょう。