シャドウイングとは?
通訳訓練法は通訳を目指す人やTOEIC900点以上の人だけの勉強法ではありません。通訳訓練法を使えば、英会話が苦手な人も、もう一歩伸び悩んでいる人も、リスニング力、表現力、英語の論理的思考が身に付きます。まず通訳の代表的な訓練法として「シャドウイング」というメソッドをご紹介します。
シャドウイングとは「聞こえてきた英語を、そのまま英語で再現するトレーニング」です。英語の音声を聞いてその内容をきちんと理解し、耳から入る情報と同じ情報を同時に声に出すのがシャドウイングです。このトレーニング法は英語でのコミュニケーション力が飛躍的に向上し、特にスピーキング力と発音やイントネーション矯正などに効果的です。
シャドウイングは長年通訳訓練法に取り入れられてきましたが、その効果が高いことから現在では初級レベルの英語学習教材にも多く取り入れられています。
シャドウイングとリピーティングの違い
シャドウイングとは「聞こえてきた英語をそのまま英語で表現するトレーニング」だとお伝えしましたが、残念ながら多くの方や英語教材がシャドウイングの本当の意味を間違って捉えています。シャドウイングのトレーニングのはずが「リピート練習」になっているのです。
シャドウイングはどうしても「聞きながら話す」というイメージが先行してしまい、多くの場合聞えてきた英語を自動的にまねて口で繰り返すというトレーニングになっています。そのようなトレーニングを続けても効率的に英語力を身に付けることができません。
それではシャドウイングでは何が一番重要なのでしょうか?
シャドウイングの正しい方法
シャドウイングの本質は耳から入ってきた情報を理解することです。聞こえた英語を繰り返すといった見せかけのリピート練習ではありません。「内容を理解しよう」という姿勢が重要です。「この英語は何を言おうとしているのだろうか?」「このスピーカーは今どんな感情で話しているのだろうか?」「この教材の中で一番大切なポイントはどこだろ?」といったところを意識いて行います。リピートではなく正しいシャドウイングを行えば最初は5分も集中力が持たないでしょう。