3. 反省と対策の共有

(写真=Syda Productions/Shutterstock.com)

最後は「反省と対策の共有」です。

貯金額と目標達成見込みをチェック

家計簿を見てみて、その月はどれだけ貯金できたでしょうか。そして、そのペースで貯金を続ければ、目標を十分に達成できそうでしょうか?

目標は「今後の生涯全て」というスパンで考えられたでしょうか。

ちなみに、子ども一人を大学卒業まで育てるのに必要な教育費は約1500万円と言われています。22年で割れば年で約70万円、さらに月で割れば約6万円の貯金が必要ですね。

この6万円を超えていれば良し、下回っているなら家計改善が必要になります。

ライフイベントが増えたら必要貯金額を増やそう

もちろん家のことや老後のことなど、他にも考えておくべきことがあれば、必要な貯金額はどんどん増えます。

そうして、最終的に必要な貯金額を計算して、それを月々の貯金額が下回っている場合にどうやったら超えられるかを考え、その通りに家計を運営することが「家計管理」です。

家計管理に慣れてくると「必要な貯金額を先に避け、残りで生活する」という方法を取る方もいます。

共稼ぎ夫婦の家計管理の「落とし穴」

(写真=Rob Marmion/Shutterstock.com)

次に、共稼ぎ夫婦によくある「落とし穴」についてご紹介します。

年収が同じでも「他人」はアテにならない

現在の生活水準や将来に対する願望は、本当に家庭によってさまざまです。このため、仮に同じ年収であろうとも、他人の家計のことは参考になりません。

考えるのが面倒で、同僚など周囲の家計を参考にして失敗した話をよく聞きますので、くれぐれもご注意を。

だいたいの家庭は生涯スパンで「赤字」

また、大抵の世帯では、生涯スパンで考えると、実際の貯金額は必要な貯金額を(大きめに)下回っています。つまり「必要になる老後資金」が、それほどに巨額なのです。

世帯の生活水準や願望にもよりますが、統計上では60歳時点で、約5000万円が必要になるとされています。

仮にあなた方夫婦が今30歳なら、60歳時点で5000万円貯めるには、1年で約167万円、月で約14万円の貯金が必要です。一人分の教育費と合わせれば、毎月20万円でしょうか。

よく夫婦は「苦楽を共にする仲」といいますが、ぜひ「未来への計画性」も共にして、家計簿という過去を共に反省し、どうやったらもっと貯金できるようになるかという対策案も、二人で考え実行していきましょう。

夫婦の家計円満に「裏技」は存在しない!

(写真=Watchara Ritjan/Shutterstock.com)

結局「夫婦で未来を考えて、夫婦で家計簿を付けて、夫婦で改善し続ける」ことが大切。

そしてこれには、残念ながら裏技は存在しません。あるとすれば「FPに相談する」くらいでしょうか。

未来について考えるのも、家計簿も、慣れないうちはキツく面倒に感じるかもしれませんが、人生を失敗しないためにも、最初はちょっとだけ気合を入れてみましょう。

文・婚活FP山本(ファイナンシャル・プランナー)/DAILY ANDS

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