最近は、様々な種類のオーガニックシャンプーが発売されていますね。
オーガニックシャンプーの種類が多すぎて、どのシャンプーがいいのか決められない!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、現役毛髪診断士のKeiさんに、おすすめのオーガニックシャンプーを10種類選んでいただきました。ぜひシャンプーを選ぶ際に、参考にしてください。
オーガニックシャンプー選定者
現役毛髪診断士
Keiさん
シャンプー、トリートメントの開発に携わった経験から、おすすめのオーガニックシャンプーの紹介やシャンプーの選び方、トリートメントの使い方について発信中。
オーガニックシャンプーの定義
日本ではオーガニックシャンプーの具体的な定義はありません。
日本では少しでもオーガニック成分が配合されていればオーガニック商品であると名乗ることができます。そのため、オーガニックを謳っていても100%オーガニックのシャンプーではない場合もあるので注意してください。
オーガニックの定義は各会社が決めています。ですので、オーガニックシャンプーを選ぶときは各社の定義を確認すると良いでしょう。
オーガニックシャンプーの中でも、動物実験をしているオーガニックシャンプーもあります。動物実験をしている商品は使いたくないという方もいらっしゃいますよね。
オーガニックシャンプーを購入する際は、その商品がどのような成分から作られているのかを確認するためにも、各社の基準を読み込むことをおすすめします。
オーガニックシャンプーの成分
オーガニックシャンプーで主に使われている成分(界面活性剤)について触れていきます。
界面活性剤とは主に水の次にシャンプーに多く含まれる成分で、シャンプーの洗浄力を決める役割をしています。
界面活性剤について詳しく知りたい方は下の記事も合わせてご覧ください。
オーガニックシャンプーは、石油系の界面活性剤成分があまり使われていないものが多いです。
しかし、オーガニックと謳っていても、石油系のラウリル硫酸ナトリウムやラウレス硫酸ナトリウムが使用されていることがあるので、買う前には成分をしっかり確認することをおすすめします。
オーガニックシャンプーだと、アミノ酸系のココイルメチルタウリンNaやココイルグルタミン酸Kなどの成分が含まれているシャンプーがおすすめです。
ココイルメチル系と書いてあるものは、オーガニック系のなかでも泡立ちも良く、頭皮への刺激が弱いシャンプーとなっているので特におすすめです。
シャンプーの裏側のラベルを見たときに、入っている成分が多い順に並んでいますので、ココイルメチル系が水の次に書かれてあったら、質の高いオーガニックシャンプーであるという一つの証拠になります。
また、ラウロイル〜と記載があるものもアミノ酸系シャンプーです。低刺激が特徴であり、敏感肌の方でもお使いいただけます。
ラウロイル-β-アラニンは,極めて低刺激の活性剤であり,荒れ肌やアトピー性皮膚炎等バリアーが低下する疾患を持つ人でも安心して使用できる可能性が示唆された。
また、ベタイン系界面活性剤も低刺激の肌に優しいシャンプーです。「~ベタイン」と書いてあるシャンプーは安心できるおすすめの成分です。
天然のヤシ油が原料になっているのがコミカドプロピルベタインで、頭皮や髪に入っても問題ありません。汚れもしっかり落とすことができます。
オーガニック認証
オーガニック認証を取得しているという商品もたくさんありますが、認証があるからといって安心な商品とは言えません。
オーガニック認証に惑わされないように商品を選んでいただきたいです。
日本のオーガニック認証商品でおすすめのものは、はっきり言ってありません。
しかし海外のオーガニック認証は審査も厳しく、本当に優れたものしか認証されないことが多いです。気になる方は海外の良いオーガニック認証を使うとよいでしょう。
以下に有名な認証をいくつか紹介します。
エコサートCOSMOS
エコサート認証はフランスの国際有機認証機関が認定する商品に与えられる世界的なオーガニック認証です。エコサートは約30年にわたり有機農業にコミットし、持続可能な社会の実現を目指しています。
中でも「エコサートCOSMOS」はオーガニックコスメに関する基準を定めています。以下の基準を満たすコスメ関連商品に対し、認証を与えています。
・人体の健康にも配慮した環境に優しい生産・加工プロセス
・無公害薬品の概念の開発
・天然資源の責任ある使用
・生物多様性の尊重
・石油化学成分の不使用
・遺伝子組み換え作物不使用
・リサイクル包装
また、シャンプー自体ではなく、使われている原材料にオーガニック認証が施されている場合もあります。
USDA(米農務省)認証 オーガニック
アメリカの農務省(USDA:United States Department of Agriculture)が指揮している全米オーガニックプログラム(NOP:National Organic Program)という制度によって認証されるオーガニック食品の認証です。
こちらはシャンプーなどの商品ではなく、原材料自体の認証として使われています。
認証の基準は以下の通りです。
・機構環境保護
・土壌肥沃度保存
・生物多様性の保全
・自然循環の尊重と動物愛護
・無化学・無化学・無合成
・遺伝子組み換え作物不使用
・消費者のための透明性表示
日本では農林水産省が有機食品の検査認証制度を設けています。
有機JASマーク
有機食品のJASに適合した生産が行われていることを登録認証機関が検査し、その結果、認証された事業者のみが有機JASマークを貼ることができます。
農林水産省 有機食品の検査認証制度
有機JASマークは、太陽と雲と植物をイメージしたマークです。農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないで、自然界の力で生産された食品を表しており、農産物、加工食品、飼料及び畜産物に付けられています。
農林水産省 有機食品の検査認証制度
これは、食品に与えられるオーガニックの認証です。
そのため、オーガニックシャンプーを選ぶ際は、原材料自体(ハーブなどの植物)にオーガニックの認証があるものが使われているかどうかを確認するとより安心できるでしょう。
きしまないオーガニックシャンプー選びが重要
オーガニックシャンプーを使っていると、どうしても避けられないのがきしみです。
きしみが出る原因は、シリコンが使われていないことにあります。
シリコンの特徴として
主に水中油型のヘアケア製品に応用され、毛髪の滑り性・帯電防止効果を付与することができる
ということが挙げられます。
つまり、シリコンには髪の滑りを良くする効果と静電気を防止する効果があるということです。
シリコン系シャンプーがメインだった頃はきしみが起きませんでしたが、ここ10年くらいで、ノンシリコンやアミノ酸系シャンプーが流行し始めました。
シリコン系シャンプーがなくなるに従い、きしみが発生するシャンプーが増えてきました。
きしまないようにするためには、各種成分の組み合わせが重要であり、この成分だからダメということはありません。
果実や各種エキスが入っていると頭皮からしっかりとケアできるので、頭皮の保湿に力を入れているシャンプーを選ぶと間違いないでしょう。
ダメージケア、頭皮ケアできる成分を
アプリコットやカンゾウ根エキスなど、頭皮に優しいとされる成分が多く入っているシャンプーはおすすめです。
もちろんダメージケアといっても、シャンプーだけではなくトリートメントもしっかりと確認しないといけません。
トリートメントは毛先のケアですが、シャンプーは頭皮をケアするものであるので、頭皮を根本からきれいにしてくれるものが良いです。
頭皮につまっている汚れがあると、髪の毛が生えるときに悪影響をおよぼしますので、頭皮ケアはしっかり行いましょう。
認証済みのオーガニックシャンプーおすすめランキング5選
第5位 LOGONA ボリュームシャンプー・ ビール&はちみつ 250ml 2,200円(税込)
ドイツ連邦消費者保護・食糧・農業省大臣が 認定する「Bioマーク(Bio-siegel:ビオジーゲル)」を取得しています。
ドイツ老舗ビールメーカのビール成分が髪にハリを与え、はちみつ成分が髪に輝きを与えます。
また、加水分解酵素の働きでハリ・コシが実現し、ボリューミーな艶めく髪に仕上がります。
・洗浄成分:ココイルグルタミン酸2Na、ココイルグルタミン酸Na
・効果:潤い
・特徴:ビール成分とはちみつ成分配合
・香り:はちみつの香り
第4位 WELEDA (ヴェレダ)オーガニックシャンプー 190ml 2,200円(税込)
ベルギー・ブリュッセルにある国際的な非営利団体が設定する認証であるNATRUE認証を獲得しています。
オーガニックシャンプーを代表する製品の一つ。ローズマリーの香りが広がり、上質な髪の仕上がりを演出します。
泡立ちが悪いため量を多く使う必要がありますが、しっかり量を使うと上質な泡ができるのでおすすめです。
・洗浄成分:ココイルグルタミン酸2Na
・効果:頭皮の保湿
・特徴:1~2か月使う事で保湿力が上がり頭皮ケアに
・香り:ローズマリーの香り
第3位 ハーバルリーフ オーガニックシャンプー 300ml 4,400円(税込)
ハーブエキスをはじめとした植物エキスを配合。
界面活性剤自体がやや強めではあるため、泡立ちは比較的良いですが、頭皮への刺激が強いため、頭皮が弱い人にはおすすめできません。
オーガニック系が好きで頭皮にハリがある人が使うべきシャンプー。シリーズ21がおすすめ。
・洗浄成分:ココイルグルタミン酸TEA、ラウロイルグルタミン酸Na
・効果:10代の頃の髪へ
・特徴:赤ちゃんにも使える
・香り:ラベンダー、オレンジ油エキスを配合した天然アロマの香り
第2位 さくらの森 ハーブガーデン シャンプー 300ml 2,200円(税込)
価格はシャンプー 一本当たりで換算
エコサート認定を受けたオーガニック成分が配合されたボタニカルシャンプーです。天然由来成分100%で作られています。
頭皮をケアし、しっかり保護していくシャンプーです。
17年以上髪と頭皮の悩みに携わってきた東大博士号取得の博士が開発したシャンプーであり、頭皮と髪に優しいアミノ酸系の洗浄成分が配合されています。
どんな髪質の方でもおすすめできる優れものシャンプーですが、指通りがさらさらになることが特徴のため、特に剛毛の方や硬毛・くせ毛の方におすすめできるオーガニックシャンプーです。
・洗浄成分:ラウロイルメチルアラニンNa
・効果:乾燥に強い
・特徴:髪の短い人のまとまりがよくなりさらさらに
・香り:アロマ油の香り
第1位 HANA ORGANIC リセットシャンプー 280ml 3,256円(税込)
HANA ORGANIC リセットシャンプーは美容成分をふんだんに配合した美容液シャンプーです。
植物由来のやさしい成分からつくられています。中心となるほとんどの成分は有機JAS、エコサート、USDA、BDIHなどの各国のオーガニック認証を受けたオーガニック栽培された原材料からつくられています。
痛んだ髪に水分を与えハリやツヤを出し、植物由来の美容成分で頭皮をしっかりケアしてくれるため、パサつきやうねりを改善してくれます。
蓄積された頭皮ダメージをクリーンにして、白髪の予防も行ってくれる貴重な商品です。
今なら公式ページからの購入で、楽天で購入するよりも2000円以上もお安く購入することができます。また、公式ページからだとAmazonでシャンプーを1本買うのと変わらない価格で、3way トリートメントパックとパドルブラシが付いてきてとてもお得です。
ぜひこの機会に試してくださいね。
・洗浄成分:コミカドプロピルベタイン、ココイルグルタミン酸2Na
・効果:髪のダメージ修復、アンチエイジング
・特徴:美容液発想の浸透力
・香り:ダマスクローズ
番外編 認証未取得だけどおすすめしたい厳選シャンプー
ORGANIQUE
フランスで人気No.1を獲得し、堂々の日本上陸を果たしたORGANIQUE(オーガニクエ)。
フランス原産のこだわりの原料を使用し、きめ細やかな泡立ちでお肌や髪に効果があること間違いなしです。
香りにもこだわっており、ハーバルフローラルな洗練された大人の香りを楽しむことができます。
・洗浄成分:ココイルメチルタウリンNa
・効果:傷んだ髪を修復
・特徴:きめ細やかな泡立ち
・香り:ハーバルフローラル
オーガニックシャンプーを使うときの注意点
オーガニックシャンプーは防腐剤が入っていないものが多いので、開封後はシャンプーが傷みやすいものも少なくありません。
そのため、シャンプーを開封したら、3か月以内に使うことをおすすめしています。
また、浴室乾燥など利用される際は、シャンプーはお風呂の外に出しておきましょう。
高温多湿な場所での保管は避けるとよいでしょう。
オーガニックシャンプーは体に良い反面、扱いが難しいことを覚えておきましょう。
しかし、オーガニックシャンプーの全てに防腐剤が含まれていないということではありません。
記事の最初にも申したように、日本ではオーガニックの基準が曖昧です。そのため成分全てがオーガニックというわけではなく、防腐剤を含むオーガニックシャンプーもあるのです。
シャンプーに含まれている防腐剤にはアレルギー反応を引き起こすものもあります。
シャンプーやリンス,スキンケア製品などの化粧品に広く配合されているイソチアゾリノン系の防腐剤は,アレルギー性接触皮膚炎の症例報告が増えているため注意が必要とされている。
このようにシャンプーに含まれる防腐剤には皮膚炎の原因となるものも存在します。
そのため、オーガニックシャンプーの購入を検討する際はしっかりシャンプーに含まれる成分を調べるようにしましょう。
シャンプーの防腐剤について詳しく知りたい方は、合わせてこちらの記事もどうぞ。
さいごに
日本ではオーガニックの認証基準は厳格化されていません。
そのため粗悪なオーガニックシャンプーも出回っているのが現状です。
オーガニックシャンプーを買う際は、しっかりとどのような成分が配合されているのかを調べ、安心安全なシャンプーを選んでくださいね。
また、プロがオススメするきしまないオーガニックシャンプーについての紹介をこちらの記事でしているので、もっと多くのオーガニックシャンプーについて見てみたいという方はぜひチェックしてくださいね。
PIN IT
人気のきしまないオーガニックシャンプー プロが本気でおすすめするランキングBEST10!
参考文献 一覧
・花王株式会社 生物科学研究所(1993)「アミノ酸誘導体型界面活性剤ラウロイル-β-アラニンの皮膚に及ぼす影響」,1993 年,27 巻,3 号,p. 249-254
・農林水産省 有機食品の検査認証制度
・森谷浩幸(2011)「シリコーンの基礎と化粧品への応用」
・矢上晶子(2018)「ヘアケア製品(染毛剤,シャンプー,リンス)による皮膚障害」, 日本香粧品学会誌 Vol. 42, No. 2, pp. 104–108
・厚生労働省 化粧品・医薬部外品等ホームページ
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