都心から電車で1時間ほどでアクセスできる鎌倉と江の島。せっかくなら泊まってのんびり観光やグルメを楽しみたいけど、どこに行こうか迷っちゃう・・・。そんなあなたでも1泊2日で楽しめる筆者考案の観光モデルコースをご紹介します。
鎌倉と江の島ってどんなところ？
鎌倉は神奈川県南東部に位置する町。かつて鎌倉幕府が置かれていたこともあり、初代将軍・源頼朝（みなもとのよりとも）をはじめとした源氏ゆかりの寺社仏閣が残っています。また山と海に囲まれている立地のため、鶴岡八幡宮（つるがおかはちまんぐう）がある鎌倉駅周辺や、鎌倉大仏がある江ノ電・長谷（はせ）駅周辺を中心に歴史だけでなく自然も楽しめます。
一方江の島は、相模湾に浮かぶ有人島。島内には江島神社（えのしまじんじゃ）や、名物のしらす丼を味わえる飲食店やカフェなどが集まり、絶景とグルメを堪能できます。
【1日目】鎌倉を代表する神社「鶴岡八幡宮」を参拝しよう！
9:00 鎌倉駅到着
旅の始まりはJR横須賀線の鎌倉駅から。鎌倉駅へは東京駅または新横浜駅から電車で移動するのがおすすめです。東京駅からはJR横須賀線で約1時間でアクセスでき、新横浜駅からはJR横浜線に乗って横浜駅で下車。そこから横須賀線に乗り換えて、約45分で行くことができます。
9:05 本日宿泊する宿で荷物を預ける
鎌倉駅に着いたら、歩いて本日のお宿へ荷物を預けに行きましょう！今回筆者が泊まったのは、鎌倉駅東口から歩いて2分のところにある「ホテルメトロポリタン鎌倉」。2020年4月にオープンしたホテルで、鎌倉のメインストリート若宮大路（わかみやおおじ）や鶴岡八幡宮（つるがおかはちまんぐう）にも近く、鎌倉や江の島観光の拠点におすすめです。
9:15 鎌倉有数のパワースポット「鶴岡八幡宮」を参拝
鎌倉幕府の初代将軍・源頼朝が鎌倉の街づくりの中心に据えたといわれている「鶴岡八幡宮」。国の重要文化財である本宮は、応神（おうじん）天皇や比売神（ひめかみ）、神功（じんぐう）皇后が祀られており、家内安全や身体健全、厄除などにご利益があります。また本宮の楼門に掲げられた扁額の「八幡宮」の「八」の字は、鳩の形をモチーフにしています。
最初に迎えるのは、太鼓橋（たいこばし）。源氏池と平氏池の間にかけられた弓状の橋で将軍家が参拝の際、この橋で馬から降りたといわれています。
本宮だけでなく、境内の様々なスポットをまわるのもおすすめ。本宮から少し歩いたところにある、白旗神社（しらはたじんじゃ）は源頼朝と頼朝の四男で鎌倉幕府三代将軍・源実朝（みなもとのさねとも）を祀る神社。学問成就や必勝祈願にご利益があります。
また源氏池に浮かぶ島には、政子石（まさこいし）と呼ばれる祈願石があります。柵から手を伸ばせばふれることもでき、夫婦円満のご利益を得られるといわれています。
平氏池の近くには、鎌倉文華館（かまくらぶんかかん） 鶴岡ミュージアムがあり、鶴岡八幡宮に関する歴史や近代の分土などに関する資料を展示しています。館内にあるミュージアムショップでは、鎌倉彫などの伝統工芸品を販売。近くにあるカフェでは、コーヒーや紅茶、スイーツ、軽食を味わえます。
【1日目】古都・鎌倉を象徴する寺院が集まる北鎌倉を散策しよう！
10:30 北鎌倉を代表する寺院「建長寺」へ
鶴岡八幡宮を参拝した後は、多くの歴史ある寺院が点在する「北鎌倉」を参拝しましょう。八幡宮から10分ほど歩くと、北鎌倉を代表する禅宗寺院「建長寺（けんちょうじ）」に到着。総門からすぐのところにある三門周辺は、毎年春になると美しいしだれ桜で彩られます。
創建されたのは1253年。鎌倉幕府5代執権・北条時頼（ほうじょうときより）によって建てられた日本初の禅宗道場で、建長汁（けんちんじる）が生まれた寺として知られています。このうち仏殿では、高さ約2.4メートルの地蔵菩薩坐像（じぞうぼさつざぞう）が安置されています。
また法堂（はっとう）では、千手観音像（せんじゅかんのんぞう）が安置されており、天井には縦10メートル、横12メートルの雲竜図（うんりゅうず）が描かれています。参拝とあわせて、チェックしてみては。
さらに初代住職で、鎌倉時代中期に活躍した禅僧・蘭渓道隆（らんけいどうりゅう）がつくった方丈庭園（ほうじょうていえん）に訪れるのもおすすめ。池の周りが美しい緑で彩られています。
11:30 建長寺近くの食事処「点心庵」でランチを食べよう！
建長寺を散策したところでランチを食べましょう。今回筆者が訪れたのは、建長寺のすぐ近くにある食事処「点心庵（てんしんあん）」。鎌倉をはじめ湘南エリアの食材を使った創作料理が味わえるお店で、観光客を中心に人気を集めています。
おすすめは「湘南野菜の鎌倉はちみつカレー」。ナスやパプリカ、カボチャなど、湘南エリアで栽培した10種類の野菜に特製のはちみつを加えたカレーで、本格的なスパイシーさとはちみつのほんのりとした甘さが絶妙です。
12:45 小説の舞台にもなった名刹「円覚寺」を参拝
建長寺から北鎌倉駅方面へ歩いて15分のところにある「円覚寺（えんかくじ）」。鎌倉幕府8代執権・北条時宗（ほうじょうときむね）が、元寇（げんこう）の戦いで犠牲となった武士たちを弔うために創建した寺院で、国宝に指定されているスポットや絶景を眺められる場所があります。
明治時代に活躍した文豪・夏目漱石（なつめそうせき）の『門』や、川端康成（かわばたやすなり）の『千羽鶴』など、多くの文学作品の舞台となっていることもあり、「山門」では、杉木立の緑と相まって荘厳な雰囲気を感じられます。
また仏殿には、本尊の宝冠釈迦如来像（ほうかんしゃかぞう）が安置され、天井には白龍図が描かれています。天と地、海の三界を治めることを意味しているので、仏教の世界を楽しんでみては。
