豊かな自然が広がる群馬県には数々の秘境と呼ばれるスポットがあり、ネットでも紹介されています。ここではメジャーではなく、観光客はもとより地元民にもあまり知られていないような、大自然の中に佇むガチな秘境をご紹介したいと思います。マニア必見のニッチなスポットばかりですよ。
【ワシノ巣風穴】溶岩が生み出す天然の秘境洞窟(渋川市)
群馬県内で風穴といえば、「荒船風穴」が観光地としても有名ですが、「ワシノ巣風穴」は一味違います。榛名山麓にある伊香保森林公園の一角にあるため、手頃に楽しめるのに、神秘的な雰囲気が漂います。
風穴とは、溶岩でできた横穴の洞窟のことで、こちら「ワシノ巣風穴」は榛名山の二ッ岳の噴火でできたもの。かつては亜硫酸ガスが噴き出ていましたが、時を追うごとに普通の風穴へと変化を遂げたのだそう。
遊歩道がなければ迷子になってしまうかもしれない??秘境の雰囲気あふれる風穴へは、伊香保森林公園管理棟近くの駐車場からアクセスできます。鳥たちがさえずる声だけが聞こえる森の遊歩道を歩くこと5分ほど。
こちらがワシノ巣風穴です。周辺には森林が広がり、鳥たちの囀りだけが聞こえる大自然に包まれます。風穴の中は夏でも気温が低く、ひんやり冷たい空気が噴き出す、いわば天然の冷蔵庫です。
大きくはありませんが、森の中に佇む古墳の石室のような雰囲が漂います。手軽にアクセスできる秘境の一つです。
- アクセス 車 関越自動車道渋川伊香保ICより約30分
【岩穴観音桐生】馬の神様としてかつて栄えた秘境のパワースポット(みどり市)
みどり市の山間にある岩穴観音は、その名からも秘境の匂いがぷんぷんします。小平地区を走る県道334号線、草木湖へ続く裏街道沿いにあるスポットです。
創建は不詳。天台宗小平山正福寺の末寺で、本尊が岩穴観音にあたります。鎌倉幕府打倒に貢献した楠正成が、愛馬を供養するために岩穴観音を祀ったのが始まりと言われていますが、定かではありません。岩穴観音は馬の神様として崇められ、多い日には1日に何百頭もの馬が参拝に訪れていたパワースポットなのです。
岩穴観音へは神楽殿前の駐車場に車を停め、こちらの寺の入り口から階段を昇り、鳥居抜け境内へ進みます。参道には歴史を感じる石像が多数鎮座します。
坂道の参道を登っていくと、岩穴観音が見えてきます。
正福寺の本尊である観音像は、室町時代の地蔵菩薩、戦国期の阿弥陀如来像の2体。洞窟の中に祀られている状態で、洞窟自体は木造の建物に覆われているので目の前で参拝はできませんが、隙間からその姿が垣間見られます。
山奥の秘境の地に佇む岩穴観音、かつては馬の神様として参拝者で栄えていましたが、今はひとっこ一人いない秘境のパワースポットとして、静かに佇んでいます。
- アクセス:車 北関東自動車道太田藪塚ICより約45分
【白水の滝】鉱山のトンネルの殺伐とした風景と滝の音だけが響く秘境の地(神流町)
藤岡市から神流川沿いの国道462号線を進み、さらに細い道を叶山方面へ登っていくと、鉱山跡の大きなトンネルがあり、行き止まり。シャッターの閉まったトンネル周辺には鳥の囀りだけが響き渡り、大通りからさほど遠くないのに、孤独に苛まれるほどの秘境感が漂います。
トンネルの脇に鉱山駐車場があります。ここから先は、関係者以外立ち入り禁止です。