養育費を払わない彼【ケース1】:元妻が「かかわりたくない」

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養育費の取り決めをしない理由トップは「かかわりたくない」

約8割の離婚男性が養育費を支払っていないようですが、そもそも養育費の取り決めをしていないケースが半数以上です。養育費の取り決めをしていない理由でもっとも多いのが「相手とかかわりたくない」の31.4%(『平成28年度全国ひとり親世帯等調査』厚生労働省、2016年)。

あなたの彼が養育費を支払っていない場合、元妻に「もうかかわりたくない」と思われている可能性があります。元妻が彼に一切関与してこないのは、新しい交際相手であるあなたにとってほっとすることかもしれませんが、果たして喜ぶべきことなのか。少し考えてみましょう。

元妻はなぜ関わりたくないのか

いちばん気に掛かるのは、「ひょっとして彼は元妻に危害を加えるタイプの人だったのだろうか」という可能性ですが、養育費支払いの有無で判断するのは早急かもしれません。

養育費の取り決めをしていない理由の中には「相手から身体的・精神的暴力を受けた」という項目もありますが、4.8%に留まっています。また、養育費の支払いの有無を決める要因として「DV離婚であるか否か」は統計的に意味のある影響を持たない、という分析結果もあります(労働政策研究報告書『シングルマザーの就業と経済的自立』労働政策研究・研修機構、2012年)。

元妻が彼にかかわりたくないと感じるのは「暴力とまでは言えないけれど、心理的にすごく嫌」ということなのかもしれません。

検討事項:けんかしたとき、彼に感じる気持ちは?

夫婦関係を続けていられないからこそ離婚するわけで、大抵の人は離婚した元配偶者にはかかわりたくないものです。元妻の「心理的にすごく嫌」も、彼の落ち度というより、元妻が一方的に気持ちをこじらせている可能性も否定できません。

とすれば、あなたが検討すべきことは、「彼はわたしにとっても『心理的にすごく嫌』な存在になりそうか」ということでしょう。

あなたが彼とけんかしたとき、トラブルや衝突が起こったとき、あなたは彼にどんな気持ちを持ちますか?例えば「機嫌が悪くなって話し合うこともできない」「ごまかす」「絶対折れない、謝らない」「態度が冷たくなって連絡することすら気持ちが重い」みたいな彼でしょうか?「もういっそのこと我慢して、何もなかったことにした方がマシ」というような気持ちになりますか?

もしそうであれば、将来的に彼はあなたにとっても「かかわりたくない人」になる可能性はあります。