愛されるブランドになるマーケティング力

ヴィトンの特徴として、ハイブランドのステータスを損なうことなく、誰でも気軽に持てるイメージを作っていることがある。

ハイブランドになると、ブランドのイメージを崩さないことを重視するあまり、デザインも、そのブランドイメージを想像しやすいように作られる。またブランドがイメージする、想定しやすい人物が持つことを設定して作られる。

ヴィトンにもそうした側面はもちろんあるが、それに加えて常に新しい取り組みにも挑戦していることが特徴的といえる。

例えばコラボレーション。斬新なクリエイションで知られるデザイナーと組むことで、伝統的なブランドの鞄に、新しいデザインの風を吹かせている。時には見た瞬間に誰もが驚くようなデザインや色展開の商品もある。

ハイブランドになるとどうしても高級なイメージがつき、年配者のモノというレッテルを貼られがちだが、ヴィトンは巧みなイメージ戦略と商品展開で、いつの世も若者に支持されるブランドであり続けている。

伝統を保ちつつ斬新なアイデアやインスピレーションを

様々な製品ラインアップがあるヴィトン。種類を増やしているだけでなく、鞄の防水性を高めたり、軽くしたりと、品質の向上にも取り組んできた。同じように見える商品でも実は進化している。それもブランド力を保ち続ける秘密なのかもしれない。

ビビッドなカラーや村上隆氏とのコラボなどで生まれた日本のアニメを思わせるデザインなど、ハイブランドらしからぬ部分にあえて挑戦するところも、他のブランドにはない魅力として、富裕層の目には映るのだろう。

また品質の保証もさることながら、どんなものでもリペアサービスにも力をいれている点への評価も高い。どの時代に買ったものでも修理できる場所があるというのは、世代を超えて使用できるということに他ならない。

世代を超えて使えるほど丈夫に作られているという意味で、製品の品質の高さを証明している。

希望があれば、いくつかのパターンからイニシャルを入れたりすることもできるので、自分のオリジナルのヴィトンの鞄や小物を持つこともできる。

富裕層は歴史と伝統を重んじる一方で、革新と挑戦の連続こそが歴史になるということが分かっている。旅行鞄の製作を原点とするヴィトンは、冒険心、挑戦する心を忘れずにいつづけたからこそ、長きにわたって世界中の目利きに愛される存在となったのではないだろうか。

文・ZUU online 編集部/ZUU online

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