健康管理も仕事のうち エグゼクティブの肉の摂取はこぶし大?
もちろん、エグゼクティブクラスに限ったことではないが、1日に健康的に食べられる肉のサイズは、自分のこぶし大くらいだそうだ。こちらのナースに聞くと、決まってこぶしを差出し「これくらい」と教えてくれる。
ここでシドニーにある超老舗の高級ステーキハウス「GPO GRAND(GPOグランド)」を紹介したいと思う。この店は過去14年間、シドニーでベストステーキハウスの名を君臨し、オージービーフの乾燥熟成肉を国内で最初に顧客に提供した名門店である。1999年に乾燥熟成肉をスタートさせ、後の2002年にWAGYUを取り入れながら、高級ステーキハウスとしての位置を確立していった。
多くのエグゼクティブクラスが訪れ舌をうならせているが、やはりここでも赤身の熟成肉は人気がある。
「今回は草食牛になさいますか? それとも前回同様、穀物牛で」というような、類まれな会話も登場する。そんな楽しく優雅な名門店を、接待の場として使うエグゼクティブクラスも多いようだ。
日本ではやりの「糖質制限ダイエット」
ところで、日本では炭水化物は取らない代わりに、肉を好きなだけ食べても良いという「糖質制限ダイエット」が流行だ。オーストラリアではこういった極端なダイエットブームはあまり起こりえないかもしれないが、知人がこんな事を言った。
「制限されれば破りたくなる。どうぞ自由にと言われれば自然と自制が効くものだよ」
たしかに「赤身の肉を好きなだけ!」と言われてどれだけたらふく、また継続的に頂くことができるのかは疑問である。ことに、肉を食べて健康的に痩せることにはオーストラリア人は首を縦に振る。赤身はダイエットに欠かせない重要な要素だからである。
オーストラリア人は身体・メンタル面で相当タフに出来上がっている。肉はを血を作り、強く健康な体を維持するもの。狩猟時代から伝わる教えのような響きはあるが、オーストラリア人の肉に対する愛着にはうなずけるものがある。
そんな背景を察せば、霜降りWAGYUか、それともオージービーフ熟成肉か?などと語らず、今回は互角に引き分けとしておくのがベストかもしれない。
文・トリー・雪香(豪州在住のフリーライター)/ZUU online
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