お風呂の排水口は、かなり汚れを溜め込みやすい場所です。掃除は、どれくらいの頻度で、どのように行えばいいのでしょうか?

お風呂の排水口が汚れる原因は?

毎日体を洗い、汚れを落とすお風呂。汚れが行き着く排水口は気がつくと掃除するのが億劫になるほどの汚れが溜まってしまうことがあります。排水口が汚れる主な原因は4つ。髪の毛、皮脂汚れ、石鹸カス、そしてカビです。

抜け落ちた髪の毛が排水口に溜まると、流れが悪くなったり、臭くなったり、つまりの原因にもなります。髪の毛はティッシュなどで簡単に取り除くことができるのでお風呂上がりに取ってしまいましょう。

そして、体を洗ったあとの皮脂汚れは排水口のドロドロ汚れの原因にもなります。また、石鹸を使っている人は石鹸カスも溜まりやすくなるでしょう。石鹸カスは皮脂汚れと混ざり合い、ドロドロ汚れを加速させるので放置してはいけません。さらに、排水口のジメジメとした環境はカビが発生しやすい場所でもあるのです。

以上4つの原因が絡み合うことでお風呂の排水口が汚れてしまいます。頑固な汚れになる前に適切な掃除が必要です。

みんなのお風呂の排水口掃除の頻度は?

マイナビウーマンが2016年の1月に8日間にわたり、22歳~34歳の女性234人を対象として行ったアンケートでは、「1週間に1度くらいの頻度で掃除をする」としている人が4人に1人程度という結果も出ていうようですが、これについて詳しく見ていきましょう。

排水口の掃除パターン1:簡単に行う方法

お風呂の排水口の掃除をどれくらいの頻度でやるか、というのはしばしば問題になります。ただこれの回答は、「どれくらいしっかりと掃除を行うか」によって変わってきます。

まずは、簡単に行える方法からご説明しましょう。

これはごくシンプルな掃除の方法です。お風呂の排水口に溜まっている髪の毛だけを捨てる、というものです。これだけでも、お風呂の排水口の詰まりを予防できますし、ある程度の清潔さを保てます。

「掃除」に重点を置くとするならば、お風呂からあがるときにお風呂の排水口のふたを外して髪の毛を取り除き、捨てるのがよいでしょう。ただ、せっかくお風呂に入って体をきれいにしたのに、その状態でお風呂の排水口を触るのは少し嫌悪感がありますよね。

そこでおすすめなのが、ゴミ捨ての日にお風呂の排水口の髪の毛を取り除く方法です。一般ゴミの回収日は週に2~3回ありますから、このタイミングで捨てるのです。

お風呂場の出入り口の近くにビニール袋を用意しておくとよいでしょう。そのビニール袋で手をくるんでお風呂の排水口の髪の毛を取り、その後はビニール袋をくるんとひっくり返して口を縛るのです。こうすれば、素手でお風呂の排水口の髪の毛を触る必要もなくなります。
掃除の頻度としても、「2~3日に1回」ということになりますから、ちょうどよいでしょう。

排水口の掃除パターン2:しっかり行う方法

通常の掃除は、上で挙げたようなやり方でよいかと思われます。ただ、「もっとしっかりと掃除をしたい!」ということになれば話は別です。

この場合は、まずはお風呂の排水口掃除用の洗剤を用意しましょう。お風呂用の中性洗剤や、カビが発生していればカビ取り剤、詰まりやニオイが気になるようであればパイプクリーナーもおすすめです。
排水口は髪をキャッチするパーツのほかにも、奥のほうに2、3個のパーツがあるので、徹底的に掃除をする場合はそのパーツまで分解してもいいでしょう。その場合は、説明書をよく確認して作業してください。
パーツはビニール袋などに入れて洗剤を入れて、しっかりともみ洗いをします。場合によっては、スポンジなどを使ってきれいに磨き上げるのもよいでしょう。掃除用の歯ブラシを使うと、ふたやカバーの裏や網目などの細かい部分の汚れも綺麗に落とすことができます。

洗剤によって異なりますが、排水管の汚れは、「洗剤を流し入れて、しばらく置いてからシャワーを流す」という方法で掃除していくことになります。必ず、洗剤の「使い方」を見て、それに従って使っていきましょう。

さて、「しっかり掃除」の頻度ですが、これは人によってまったく異なります。

基本的には「半月に1度程度」がひとつの目安になりますが、プロのなかでも、「半年に1回程度の割合で行えばよい」としている人もいれば、「3か月に1度程度」「1週間に1度程度」「月に1度」「半月に1度」としている人もいます。「どの程度の掃除をやるか」によっても異なりますが、マメにやるのにこしたことはありません。
自分が掃除に使える時間と、どれだけ汚れていても許せるかのバランスを考えて決めるのがいいでしょう。

排水口掃除には塩素系漂白剤もおすすめ

排水口の流れが悪くなったり汚れが溜まってしまうと、触れるのも嫌になりますよね。そこで便利なのが塩素系漂白剤です。塩素系漂白剤を使えば、こすり洗いをすることなく除菌と洗浄ができます。排水口掃除に適した塩素系漂白剤には2つのタイプがあります。1つは「カビキラー」などの泡タイプ、もう1つは「キッチンハイター」などの液体タイプです。

基本的な使い方は同じで、両方とも排水口のパーツに漂白剤をつけて放置します。泡タイプの場合は、パーツに泡をスプレーして20分ほど放置し水で流します。液体タイプの場合は、パーツとお湯と漂白剤をビニール袋に入れて30分ほど放置して水洗いして完了です。もし汚れが落ちにくい場合は、つけ置きする時間を伸ばしたり、歯ブラシなどで軽くこすって汚れを落としましょう。

重曹とクエン酸を使った排水パイプ掃除

市販のパイプクリーナーを使わなくても自宅にある重曹とクエン酸を使って排水パイプを掃除することができます。重曹とクエン酸は、キッチンの排水口掃除やトイレ掃除にも使えるので、セットで常備しておくと便利です。ここでは、重曹とクエン酸を使った排水パイプの掃除方法を紹介します。

まず、クエン酸水を用意しましょう。フタのついたペットボトルやビンなどに、クエン酸小さじ1/2と水100mlを入れます。そして、しっかりとフタをしめて容器をふり、クエン酸水を作ります。続いて、排水口に100g(大さじ8杯)の重曹をふりかけましょう。そこにクエン酸水を流し入れます。すると、泡が出てきて汚れを浮かせてくれるので、30分ほど放置します。最後に水で流したら、排水パイプ掃除は完了です。

排水口のカビの取り方は?

温度も湿度も高いお風呂の排水口は、どうしてもカビが発生しやすくなります。皮脂や石鹸カスだけではなく、汚れがカビにまで発展している場合は通常のお掃除ではなかなかお落とせません。

そうなってしまったら、「カビキラー」などのカビ取り用洗剤を使いましょう。カビ取り用洗剤は塩素系洗剤なので、掃除をする前にゴム手袋で皮膚を保護し、換気をする必要があります。ニオイもきついのでマスクも準備しましょう。

排水口のパーツを外したら、パーツや排水口周りに15cmほど離れたところからスプレーします。そして2〜3分ほど放置し、水で十分に洗い流します。洗剤が残らないようにしっかりと洗い流しましょう。

排水口が臭いときは?

掃除をせずに放置していると排水口からの嫌なニオイがすることがあります。その原因は雑菌の繁殖です。溜まった髪の毛やゴミ、皮脂などは雑菌の餌になり、時間が経つと腐り悪臭を放ちます。髪の毛やゴミは排水口のヘアキャッチャーに溜まっているため、こまめに取り除きましょう。

また、排水トラップや排水管のぬめり・汚れも悪臭の原因になります。排水トラップはヘアキャッチャーの下についていて、水溜まりを作ることで排水管のニオイが上がってこないようにしています。忘れてしまいがちですが、実はこの部分にも汚れが付着しているので、掃除をする必要があるのです。

これらを掃除してもニオイが収まらない場合は、排水管の汚れが原因である可能性が高くなります。自分で掃除をしても悪臭があるなら、業者に配管洗浄を頼むのも1つの方法です。