お風呂用洗剤をドラッグストアやホームセンターなどで探すと、酸性のものとともにアルカリ性の洗剤も販売されています。アルカリ性の洗剤は、主に酸性の汚れに対して効き目を発揮します。黒カビや皮脂汚れは酸性汚れであるため、アルカリ性の洗剤を用いて落とすのが好ましいのです。お風呂掃除でアルカリ性洗剤が効果的である理由を詳しくご紹介します。

お風呂掃除にアルカリ性洗剤が効果的な理由とは

お風呂の汚れで気になる、黒カビや皮脂汚れはアルカリ性です。皮脂汚れと聞くと、油汚れを連想しがちですが、実は少し別の形として浴室に付着しています。皮脂が石鹸成分と結合すると、灰色や黒色のベタベタした汚れに変化します。

厄介なこれらの汚れには、アルカリ性洗剤が効果を発揮します。お風呂用洗剤に多く見られるアルカリ性洗剤は、酸性の汚れを中和する働きがあります。汚れが中和されると、塩と呼ばれる水に溶ける性質の物質に変化します。塩はこすった後水ですすぐだけで除去できるため、結果的に汚れをきれいに落とすことが可能になるのです。

お呂掃除には酸性洗剤も必要! アルカリ性のものと使い分けよう

お風呂掃除でアルカリ性の洗剤を使うのはどんなとき?
(画像=Kajilyより引用)

お風呂掃除には、アルカリ性洗剤だけでなく、酸性洗剤も効果的です。酸性とアルカリ性の洗剤を比較するとどちらの洗浄力が優れているのか? どちらを使った方が掃除しやすいのか悩む人もいるでしょう。

お風呂の汚れの種類や性質を把握し、汚れに合った洗剤を用いるのが正しい使い方だと言えます。酸性・アルカリ性洗剤がどんな汚れに適しているのかをまとめてみました。

酸性洗剤が有効な汚れ

アルカリ性洗剤と同じように、酸性洗剤も中和反応によって汚れを落とします。つまり、酸性洗剤が効果的な汚れは、アルカリ性のものです。

お風呂場に見られるアルカリ性汚れの代表例は、白くこびり付いた石鹸カスや水垢です。石鹸カスや水垢を除去する際には酸性の洗剤を使用しましょう。

アルカリ性洗剤が有効な汚れ

アルカリ性洗剤が有効な汚れは、先程ご紹介した通り、黒カビや皮脂汚れです。皮脂と結びついて付着した一部の石鹸カスにも効果を発揮します。

アルカリ性と酸性は性質が異なり、効き目のある汚れも違うことからどちらの洗浄力が高いかを比較するのは難しいでしょう。週に1回程度の掃除で、酸性とアルカリ性の洗剤を使い分けるのが望ましいです。

日頃のお手入れには、体に刺激の少ない弱アルカリ性の洗剤が有効です。

汚れを放置することが招くリスクって?

お掃除が面倒だからといって、汚れを放置してしまうと、思わぬリスクを招くことがあります。汚れが蓄積がすることで考えられる問題をご紹介します!

自分で掃除することが困難になる

黒カビや水垢を放置してしまうと、菌が繁殖し続けどんどんこびり付いていきます。気付いたときには、すでに自分で掃除することが難しい状況になってしまうのです。特に皮脂汚れは、バスタブなどに蓄積すると、水垢などと混じって硬くなっていきます。洗剤を使ってスポンジで擦るだけでは落とせなくなってしまうのです。

そうなってしまっては専門業者に依頼するしかなく、汚れの具合によっては費用もかなり高くなってしまうでしょう。

体調不良を招くことがある

お風呂の汚れで特に注意したいのが、黒カビです。黒カビは放置すると体調不良を招くリスクがあります。

壁や床などに黒っぽい細かな点状の黒カビが広がっているのに気付く方もいるでしょうが、目に見える他にも黒カビは小さな胞子として飛んでいます。その胞子を吸い込むと、咳や鼻水が止まらないなどの症状が現れることがあります。悪化すると肺炎やアレルギー性鼻炎などを発症する可能性もあります。

また、白癬菌という水虫の元となる菌もカビの一種なので、お風呂の中で胞子が足などに付着すると水虫を発症するリスクもあるのです。

お風呂のカビなんて大したことないから大丈夫、と油断していると、思わぬ体調不良に悩まされる場合もあります。汚れを放置すると良くないことばかり起こります。日頃からこまめにお掃除を行うことが大切です。